その髙橋から毎日何かを学び、吸収しているという山本は、あっという間に3×3の戦い方にアジャストした。元来の自身のプレースタイルが3×3にフィットするという感覚を持つと同時に、3×3をプレーすることによって成長も感じることができている。
「ドライブと2ポイントは得意なので、言い方が良いかどうかはわからないですけど、そこに関しては5人制よりも自由にできるというのがあって、向いてるかなと思います。クイックで2ポイントを打つことは今まで意識してやってきてないし、練習もしてなかったので、そういう部分で自分のプレーの幅が広がったというのもありますし、ピックの状況判断が5人制よりも早くないといけないというところも、ちょっとは成長してるかなと思います」
3×3の自由度の高さというのは、試合中にコーチから指示を仰ぐことができないという競技上の特性に起因するところが大きい。コート上で起きたことは、全て選手が自分たちで解決しなければならないのだ。競技経験のない選手はそれに戸惑い、難しさを感じることもあるだろうが、決定権を持っていることもまた成長につながる。山本が「自分たちで相手のスカウティングもして、どういうプレーが効くかって考えてるんで、自分たちでコールしたプレーが決まったら気持ちいいし、楽しいなって感じてます」とその喜びを知ることができたのも、3×3をプレーしていればこそだ。

5人制チームに目を移すと、Wフューチャーに所属する三菱電機は、このところ思わしい結果を残すことができていない。Women’s Seriesが終われば、10月末にはWリーグの新シーズンが始まるが、長年チームの主軸を担ってきた渡邉亜弥と小菅由香、根本葉瑠乃の3人が2025-26シーズンを最後に現役を引退。主体性も磨かれる3×3の経験を、山本は率先して還元する必要があるだろう。
「接戦になったときに勝ててきてないというのが今まであったので、そういう場面で自分がコートに立ったらまず周りを落ち着かせることと、大事なシュートをしっかり決めきって、良いアシストもしてチームを勝たせられるようにしていきたいです。今まで引っ張ってきてくれた3人が抜けた分、年齢層も若くなったので、自分は4年目になるんですけど引っ張っていくことを意識してやっていきたいと思います」
まずは、最終盤に突入したWomen’s Seriesで結果を残して弾みをつけたいところ。Mitsubishi Electricは8月29日・30日のTakasaki STOPにも出場し、凱旋となる髙橋はもちろんのこと、山本もロスターに入った。プレーオフ進出の可否が決まる最後のSTOPでもあり、「このチームでふゆさんと一緒に優勝したい」という山本にはこれまで以上の活躍を期待したい。

文・写真 吉川哲彦











