日本のワールドカップが終わった。
スピリッツが誇る2人のカメラマンと上海で別れを告げ、そのまま東莞に向かった。
そして日本の順位決定戦2試合を見つめた。
初戦の前日、八村塁がチームを離れることを知らされ、たどり着いたアリーナで篠山竜青の不出場を聞いた。
主力の2人が離脱することはチームメイトにとっても大きなショックだったに違いない。
しかし立ち止まっていては成長につながらない。
むしろ、そんなときだからこそ“日本一丸”となって戦えば、結果に関わらず、得られるものもあるはずだ。
見ているファンにも何かを伝えることができるはずだ。
しかし初戦のニュージーランド戦は81-111で完敗。
チームも空中分解の一歩手前にいるような感じだった。
田中大貴がゲームを振り返るまでに7秒の沈黙を要し、テレビのフラッシュインタビューを受けたあとの渡邊雄太でさえも
「もう……そうですね……あの……(最後は)相手も遊んでいましたし、日本代表として恥だと思います」
そう絞り出すまでに4秒の沈黙があった。
彼らの忸怩たる思いは十分に伝わった。
第2戦。
相手はモンテネグロ。
彼らもまた今大会で1勝もあげられていないチームだったが、激戦のヨーロッパを勝ち抜いてきたチームでもある。
聞けばNBAのオールスター選手もいるという。
ゲームを見ても確かにうまい。
そして高い。
強い。
むろんヨーロッパに勝つことを目標の1つにしていた日本にとって、臨むべき相手ではあった。
結果は65-80。
日本は5連敗で13年ぶりのワールドカップに幕を下ろした。
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