B.革新と時を同じくして湘南ユナイテッドBCから生まれ変わったウォルガ湘南。B.NEXTからのスタートになったとはいえ、昨シーズンの時点でホームゲーム入場者数合計4万人をクリアするなど、来シーズンのB.ONEライセンス取得に向けて視界は良好だ。
アウェーで迎えた開幕節でヴィアティン三重に連勝した湘南は、10月2日に秋葉台文化体育館でホーム開幕戦を開催。山口パッツファイブを相手に第1クォーターで23-13と先手を取ると、最大で23点差をつける危なげない試合運びを披露し、85-68で勝利。3連勝で単独首位に立った。
三重との開幕節2試合と異なったのは、神田壮一郎に代えて髙木慎哉をスターターに起用した点だ。2023-24シーズンには37.0%の3ポイント成功率をマークしたシュート力もさることながら、フィジカルを生かしたディフェンスも髙木の武器の一つ。本人も、ディフェンスには強い意識を持ってプレーしているようだ。

「最初から高い強度で、チーム全員でディフェンスして点差を離せたというのが、終盤まで効いていたのかなと思ってます。自分はディフェンスで崩れちゃいけない要だと思ってやっているので、スタートを任されたということは出だしでいかに良い流れを持ってこれるかだと思いますし、それは第1クォーターで遂行できたんじゃないかと思います。もっと良くすることはあると思うんですけど、今日は無事にできたかなと思ってます」
この日の髙木と神田は、相手のハンドラーにマッチアップする場面が少なからずあった。オフェンスの起点となる選手に対し、チームのトップディフェンダーがサイズも生かしてプレッシャーをかけるのは、ディフェンスを重視する湘南の戦略の一つ。髙木は、かつて湘南に在籍していた板橋真平とは笑顔で言葉も交わしながら、一たびゲームクロックが動くと表情が切り替わり、チームの先頭で粘り強く守る姿勢を見せた。
「井手(優希)君だったらアタックが強いとか、板橋真平だったらスリーが上手いとか、相手のガードが持ってる強みを消すために僕や壮一郎がついてシュートを打ちにくくさせたり、アタックしてきたときにゴール下でブロックしたりという、チームの戦術としてやりました。板橋は敵に回すと本当に厄介で(笑)、そこをいかに守るか。僕よりも壮一郎のほうが多くついてたと思うんですけど、よく止めてくれました」
スタッツは7得点4リバウンド4アシストと際立つものではなかったが、出場時間中のチームの得失点差はプラス25でチームトップだった。言い換えれば、コートに立っている時間帯に最も貢献したのが髙木だったわけである。この指標は、スタッツに残りにくいディフェンス面の活躍度を測るのに役立つ。鈴木友貴ヘッドコーチも、試合後のコートインタビューで「数字に表れないところで頑張ってくれた」選手の1人として髙木の名前を挙げていた。

「数字が全てじゃないというのもあるんですけど、自分としてはディフェンスが崩れちゃいけないというのが第一。プラス、リバウンドも取りきらないといけない。そこを徹底してやるというのが数字に出てくれてたら嬉しいですね。でも、これだけできてるんだと思うのではなくて、ディフェンスもオフェンスも改善するべきところはある。数字を前向きにとらえつつ、もうちょっとできるというところをやっていければと思います」











