「まずチームとして、昨日の試合(市立習志野戦)は接戦で勝ちきれたんですけど、チームとしてどれだけ自分たちのバスケットができているかって考えたとき、全然自分たちのバスケットがうまくできてない状態で勝ちました。色摩先生は評価してくれていたんですけど、自分たちの中では練習でやってきたことが生きていない。昨日の時点でそこを話し合って、今日は仙台大学附属明成戦ということで、自分の地元でもあるので、リバウンドとルーズボールを徹底しようと話していたんです。でもそれがあまりできずに終わってしまったので、とにかく今はもうもっともっと練習して、頑張りたいと思います」

色摩コーチからすれば、主体性が見え始めたことを評価したのだが、選手たちはその評価にも満足していなかった。まだまだできることはある。そう思って臨んだ仙台大学附属明成戦だったというわけだ。小川はこうも言っている。
「色摩先生は全国大会を想定して、いろんなシチュエーションで練習をやってくれているんですけど、今試合に出ているメンバーは去年からあまり試合に出ていないので、そういう全国大会のイメージができていない状態で、練習に臨んでしまっていて……。こうやって夏のインターハイで全国大会を経験できたので、このイメージよりももっと激しい冬の大会になると思うんですけど、それをも想定して練習しなきゃいけないなというふうに、今日また思いました」
前日は追い上げられ、ひっくり返され、ひっくり返して勝ちきる。翌日は追い上げて、ひっくり返して、またひっくり返されて敗れる。全国大会の厳しさを味わった今夏の経験は、彼らの心をこれから、どう動かすだろうか。
尽誠学園も、仙台大学附属明成も、NBA選手を輩出したという共通点以外に、どちらもルーズボールなどゲームの細部に最大限こだわるという点で共通している。今回の対戦を分けるところがあったとしたら、尽誠学園のそれに物足りなさがあったように思える。色摩コーチもその甘さを認めつつ、こう言っている。

「仙台大学附属明成がリバウンドとルーズボールを売りにしているチームで、(尽誠学園より)二回りほど大きい。そういったチームから点を取らなければいけないんですけど、そこで勝ちきれるチームになりたいなと。でも、ここまでやれたっていうのと、勝てたかなっていうところで、彼らにとって(この試合が)今後の財産になるのか、無駄な大会だったのかっていうのが、はっきりわかるかなと思います」
主体的に動き出すことはできた。だがそれはバスケットをするうえでの土台に過ぎない。まだまだ尽誠学園として身につけるべき点は多い。ウインターカップまでの4ヶ月。尽誠学園はどこまで変われるか。彼らが劇的に変われば、ウインターカップはいい意味で荒れる。そのポテンシャルは、今年の尽誠学園にも、ある。
文・写真 三上太











