ポイントってあるじゃないですか。
そう、買い物したときにもらえるアレです。
僕、けっこうアレ好きなんですよね。
ことあるごとに意地汚く貯めてるんですけど、これがなかなかいいんですよ。
飛行機にタダで乗れたり、ア○ゾンの商品をタダでもらえちゃったりすると、
「ああ、神は我を救いたもうた。」
みたいな主への感謝で満たされます。
とはいえ、全ての人類が信仰に厚いわけではないんですよね。
僕が毎日信心深く、ポイントの神に救済していただいた奇跡を布教していると、笹山貴哉という男がこんな罰当たりなことをぬかしやがったのです。
「ポイント貯めてるとか貧乏くさい」
確かにあの男は周りに対して媚びを売るポイントカードではなく、一本芯の通った立派なポイントガードでした。
アイツは試合前にオロナミンCを必ず飲むという変わったルーティーンの持ち主なんですけど、僕はとある試合のアップ中に準備してあったそれを一気飲みしてやったんですよ。
そしたらその試合で彼は絶不調、散々なパフォーマンスとなってしまいまして、あの男に通っていた一本の芯の正体、それはなんとオロナミンCだったのですね。
ポイント、貯めた方がいいよ。オロナミンCもいっぱいもらえるよ。
そんな僕が日課であるポイント神への礼拝を終え優雅にネット記事を漁っていると、気になるタイトルが目に飛び込んできました。
「ポイント10%還元と1割引はどちらが得か?」
いやそんなもん同じに決まってるやろ、大抵は1ポイント1円なんやから。
はっきり言って神への冒涜だと思いましたね。
でも、よくよく記事を読んでみるとそうじゃなかったんです。
小難しい話は置いといて結論だけお話しすると、10%のポイントをもらうよりも1割引してもらうほうがお得な買い方らしいのです。
衝撃的でしたね。
今まで信じてきた神はなんだったんでしょうか。
急に目の前が真っ暗になったような気がしました。
しかしそのとき、暗闇の中からふと寒竹の顔が浮かび上がってきたんです。
以前に寒竹はこんなことを言っていました。
「寒竹家には、“家電量販店では必ず値切るべし”という鉄の掟が存在する」と。
さすがは寒竹家。
彼の息子はザンギエフのダブルラリアットを5歳にしてマスターしており、隙を見て僕の股間を狙ってきます。
あとカフェで茶をしばいてる僕の周りを永遠に巡回したりします。
親の顔を見てみたい、と思ったけどほぼ毎日見てました。