中学生のころは骨格形成が行われるため、カルシウムやカルシウムの吸収に必要なビタミンD、骨の形成を促すビタミンKなどを意識し、成長期に不足しがちな鉄分も摂ることができる食事にしていきます。鉄分はエネルギー代謝や免疫機能、中枢神経にも関与して運動能力にも影響を与えます。そのあたりを踏まえながら高校生では糖質やタンパク質もしっかりと摂取することが必要です。また、エネルギー源の摂取と同時に、エネルギーの循環をよくするビタミン類も忘れずに。
部活動やクラブ活動が色々と制限されてきた中で、モチベーションの維持や体力、筋力の維持向上、食事の乱れが問題になっています。制限中に活動が減ってくると食欲が減ることにもつながります。また活動が再開されれば、すぐに大会が組まれ、焦りから怪我の原因にもなりかねません。環境の変化にも、しっかりとした食事でサポートしていくことが重要です。
ビビンバ丼
牛肉は鉄分が豊富で栄養バランスバッチリの1品。ごはんのすすむ味付けでたくさんのエネルギー摂取を。野菜も熱が加えられているのでカサが減ってたくさん食べられます。
・ごはん 500g
・細切れ牛肉 130g
・半熟たまご 2個
・ほうれん草 80g
・にんじん 40g
・もやし 130g
・コチュジャン 小さじ2(お好みで)
・キムチ 20g(お好みで)
・塩 少々
・ごま油 小さじ2
・白ごま 適量
・ごま油 小さじ2
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・砂糖 小さじ1
・コチュジャン 小さじ1
・すりおろしニンニク 小さじ1
作り方
1.にんじんを千切りにする。鍋にお湯(分量外)を沸かし、ほうれん草をゆでる。水気を切り、3cmの長さに切り揃える。牛肉に[A]をよく揉み込んでおく。
2.【ナムルをつくる】フライパンににんじんを入れ、軽く炒めたあと、もやしと水(大さじ1くらい・分量外)を入れ、フタをして中火で2分ほど蒸し焼きにしてボウルに取り出す。粗熱が取れたらほうれん草を加え、ごま油小さじ1と塩を入れ、よく混ぜ合わせておく。
3.フライパンに牛肉を入れ、炒める。
4.フライパンから牛肉のみを取り出し、残った水分に、ごま油小さじ1を足してごはんを入れる。よく混ぜて少し焦げ目がつくように焼く。
5.器にごはん、野菜、肉の順にのせ、半熟たまごを割り入れて、白ごまをかける。お好みでキムチ、コチュジャンを添える。
イワシの梅煮
イワシをじっくり煮ることで、骨まで食べられるように。カルシウムを摂取できて、さらに梅肉のクエン酸で体内への吸収がよくなります。
・イワシ 4尾(約400g)
・梅干し 2個
・ショウガ 1片
・水 200cc
・みりん 10cc
・だいこんおろし お好みで
・かいわれだいこん お好みで
作り方
1.イワシは頭と内臓を取り除き、よく洗って水気をとる。ショウガはスライスしておく。
2.鍋にイワシを並べて、水、調味料、梅干しとショウガを入れる。落とし蓋をして弱火から中火で約40分ほど煮る。(途中水分がなくなって焦げつかないよう気をつける)お好みでだいこんおろし、かいわれだいこんを添える。
アサリとチンゲン菜の酒蒸し
アサリはビタミンB12と鉄が豊富にふくまれ、成長期に起こりやすい貧血の予防に。ビタミンB12は傷ついた神経細胞を修復する効果があり、同じくアサリに含まれる亜鉛は細胞を作り成長を促す働きがあります。チンゲン菜に含まれるビタミンCとともに汁まで摂取することで、通常は体内に吸収されにくい鉄もしっかりと摂取できます。
・アサリ 120g
・チンゲン菜 2束(約240g)
・酒 100cc
・白だし 大さじ1
・塩こしょう 少々
作り方
1.鍋に酒とアサリを入れ、アサリの殻が開くのを待ってから水と白だしを入れる。
2.チンゲン菜を食べやすい大きさに切り、鍋を再度沸騰させたらチンゲン菜を入れる。チンゲン菜がしんなりしたら、塩こしょうで味を調え完成。
無限ピーマン&もやし
もやしにはアスパラギン酸がふくまれ、エネルギー代謝を促進させて疲労を蓄積させない効果があります。ピーマンはビタミンCが豊富で熱を加えても損なわれにくい野菜。アスリートや成長期の子どもたちは、酸素をたくさん使うので酸化しやすく、抗酸化作用の高いビタミンCを意識して摂るようにしましょう。
・ピーマン 2個
・もやし 130g
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・すりおろしニンニク 小さじ1/2
・ごま油 小さじ2
作り方
1.鍋に水(分量外)ともやしを入れ、火にかけ沸騰したら、もやしをすぐ取り出す。細切りにしたピーマンを入れ、30秒ほどゆがいたら取り出し粗熱をとっておく。
2.[A]をボウルに入れ、よく混ぜてから[1]を加え、あえたら完成。
なめこと厚揚げとわかめの味噌汁
厚揚げで汁物からもタンパク質の補充を。なめこに含まれるナイアシンは糖質や脂質のエネルギー代謝を促進させ、脳を正常にはたらせる効果があります。
・なめこ 1/2袋
・厚揚げ 1/2丁
・乾燥わかめ 2g
・だしの素 小さじ1
・味噌 大さじ1
作り方
1.厚揚げは食べやすい大きさに切り、乾燥わかめを戻しておく。なめこはさっと水洗いして水気をとっておく。
2.鍋に水とだしの素を入れ、厚揚げとなめこを入れる。沸騰したらすぐに火を止め、わかめと味噌をとき入れる。
もずくの酢の物
もずくには免疫力の増強作用、抗ウイルス、抗菌作用があります。
・もずく 60g
・ミョウガ 1/2個
・かいわれだいこん 10g
・めんつゆ 小さじ2
・酢 小さじ1
作り方
1.もずくは水洗いして水気を切る。ミョウガを千切りにし、かいわれだいこんは半分の長さに切っておく。
2.ボウルに[1]とめんつゆ、酢を入れ、よくあえて器に盛り、半分に切ったミニトマトを添える。
レシピ協力:藤原則子さん
ご主人は新潟アルビレックスBB、群馬クレインサンダーズなどでプロ選手として活躍された藤原隆充さん。アスリートフードマイスター3級の資格を取得し、選手生活を食事面からもサポートされてきました。
アスリートフードマイスターとは:アスリートのパフォーマンスを最大化するため、最適な食事プログラムを提供する人材 ※アスリートフードマイスターは、株式会社アスリートフードマイスターが認定する民間の資格
撮影協力:花のガロガロ