今シーズンの越谷は9人の選手が残留し、新たに加わったのも外国籍選手を含めて全員がB1経験者。B1でプレーしたことのない選手が1人もいないのは、今シーズンのB.ONEでは越谷だけだ。必然的に周囲からの期待は大きくなり、“勝って当たり前” と見られることはプレッシャーにもなりそうなものだが、菅原は「あまり感じてないです。最終的に勝つことが大事で、そのための今のプロセスを大切にして、今日のように選手が少なくても勝ちきって、総合力を上げていくことで優勝に近づく。気負うことなくやれてるかなと思います」と平常心で試合に臨むことができているという。
そしてそれは、チーム全体のレベルの高さに自信を持っているということでもありそうだ。チームに合流してまだ3カ月程度だが、切磋琢磨する環境があり、B.ONE初代王者という目標に向かうチームの雰囲気の良さを感じているところだ。

「カテゴリーを下げてプレーするのは初めてだったんですけど、アルファーズは基準とかカルチャーがとてもしっかりしてて、前年まで率いていた安齋(竜三)さんのやっていたことがすごくレベルが高いことだったと思いますし、それがチームに浸透しているなというのが最初の印象でした。カテゴリーが下がったからといって、秋田や群馬に比べて練習のレベルが落ちるわけでもないし、本当に来て良かったなと思ってます。それこそ(アンソニー・)クレモンズ選手や池田選手、四家選手と毎日やる中で、僕自身ももっと頑張らないといけないと思ってますし、全員意識が高い。優勝に向けて、オフコートも含めてもっと良い日々を過ごせたらと思います」
選手は常に自身がプレーできる環境、成長できる環境を求めるものだ。移籍はその手段の一つ。菅原も越谷にその環境があることを見出し、チームとして結果が伴っていることも相まって、その決断が正解であることを既に実感している。
「プレミアは昨日の群馬とアルバルク東京の試合を見ても、オンザコートフリーで日本人が1人。そこで僕がいざコートに出たら何ができるのかって考えました。今自分に必要なプロセスは、このチームで優勝を目指すこと。本当に充実した時間を過ごせてると思います」
菅原にとっては、越谷にはもう一つの魅力がある。この東京Z戦はアウェーだったにもかかわらず、ベンチ裏のロールバックとコートエンド席はバーガンディーカラーで埋め尽くされた。日本人で唯一の新加入選手である菅原は、プレシーズンゲームを含めてもまだ5試合しかホームゲームを体験していないが、アルファメイトの声援をこの上なく心強く感じ、「毎試合すごい」と感心しきりだった。

「今まで所属したチームの中でも一番一体感があって、声も出てるし、本当に応援団という感じがします。その人たちのためにも良い試合をしないといけないですし、背中を押してくれる存在です」
コート内外に頼もしい仲間を得て、新天地でより高いモチベーションを持つことができた菅原自身もまた、「頼りにされる存在になりたい」と決意している。越谷が快進撃を持続している限り、そこには菅原の躍動があるはずだ。
文・写真 吉川哲彦











