※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2018年3月末発行vol.19からの転載
バスケットファンなら誰しも一度は考えたことがある『理想のチーム』。今回はそれを琉球ゴールデンキングスの石崎巧選手にお聞きしました。豊富なキャリアとバスケット知識を持つ男が選んだベスト5+1とは?
ベスト5を選ぶにしても、ガッチガチのがいいのか、おもしろいのがいいのか、オフェンスティブなチームにするのか、ディフェンスティブなチームにするのか、まあいろいろあると思うんですけど、今回は『もし、自分がヘッドコーチだったら』を前提にこの5人+1を選びました。基準としたのは「ディフェンスでしっかり仕事ができて、フットワークがあって仕掛けられる」という点、このメンバーなら勝てると思える6人です。
1番・PG 田臥 勇太 (栃木ブレックス)
田臥さんは日本のポイントガードの中で最もスキルがある選手だと思っています。中でもドライブで切り込んだときのビッグマンとのかけひきが群を抜いて巧い。豊富なバリエーションを持っているので、それを僕自身の教材にもしています。正直、フィジカル的にはもっと上のガードもいるかもしれませんが、ボールに対する感覚だったり、嗅覚だったり、パス、ドリブルのスキルの高さ、引きだしの多さ、チームをまとめる求心力、どれをとってもまだ他の追従を許さない存在だと言えるでしょう。
2番・SG 田中 大貴 (アルバルク東京)
彼が所属するアルバルク東京とはまだ対戦したことはないのですが、見ているとまず卓越したディフェンス力に目が行きます。持てる力を存分に発揮したならリーグでも1、2を争うディフェンダーになり得るのではないでしょうか。ディフェンスがうまくてもシュートが入らないとか、ドリブルが下手だとかいう選手は結構多いように思うのですが、彼の場合は得点能力も高く、ボールハンドリングにも長けている。そんな彼を2番に置いてゲームをクリエイトさせたいと考えました。
3番・SF 古川 孝敏 (琉球ゴールデンキングス)
3番ポジションでフィジカルなディフェンスができる選手というのは、実はあまりいないんですよね。シュートが巧いとかサイズがあるとかそれぞれ利点はあるにせよ、どちらかというとオフェンス寄りの選手が多いように感じます。その点、古川はまじめに身体をぶつけ、泥臭い仕事も厭わない。チームでディフェンスを仕掛けて行くという上では非常に良い人材だと言えます。オフェンス面ではシューターとしてまだ若干波がありますが、これから十分期待できる能力を持つ選手だと思っています。