Bリーグで再会したWORMとMONEY=UNDERDOG対決
3×3参戦は、B2での戦いにも「メチャクチャプラスになっています」と眞庭は考えている。
「特に国際大会では、海外の選手たちのずる賢い部分というか、本当に汚いプレーもすごくあります。身体のぶつかり合いもすごいですし、そういう経験をしたからこそ1on1のスキルの大切さを痛感しました。今シーズンは外国籍選手にマッチアップする機会も多いですが、3×3を戦ってきたからこそディフェンスに対する自信も感じています」
今夏、5人制日本代表がワールドカップを通して、『フィジカル』を課題に挙げた。だが、3×3の経験やストリートボールで育った眞庭は身体のぶつかり合いも厭わない。
「レベルの高いチームと何度も対戦していけば、自然と慣れてきますし、その慣れが大きいです。スピードやぶつかり合う感じも、3×3では何度も強豪チームと対戦していったことで慣れることができ、対等に戦えるまでになってきました。5人制も同じように、そのような経験を繰り返していけば、今は何十点差で負けていても、絶対にその差が埋まり、最終的には接戦ができるようになります」
B2前節(11月2日・3日)で茨城ロボッツは越谷アルファーズと対戦。公式戦初となる『MONEY vs WORM』のUNDERDOG対決が実現し、バチバチのぶつかり合いを繰り広げていた。「ずっとこのマッチアップのまま戦っていたいと思うぐらい、試合中は楽しかった」と感慨深い。Bリーグの舞台で再会した落合については、「UNDERDOGで長く一緒に戦ってきたチームメイトであり、すごく頼れる男。勝負強いし、何よりも身体を張ってくれる。それが敵チームになると面倒くさい」。残念ながら、この面倒くさい対決は、レギュラーシーズンはこの2試合だけ。B2プレーオフでの再会を誓うファイティングポーズを取って、長めの会見はお開きとなった。
越谷ホームゲームを運営するのは株式会社フープインザフッド。16年続く老舗ストリートボール大会『HOOP IN THE HOOD』のHIDE(浅井英明社長)をトップに、The CheeseがMCとして会場を盛り上がる。運営もストリート叩き上げだからこそ、「この二人ならば良いでしょ」と眞庭と落合が並ぶ異例の合同記者会見が実現した。取材する側も、日本のストリートボール創生期をともに追いかけてきたバスケットボールキングなどで活躍するライターの吉川哲彦氏が一緒とあり、同窓会のような懐かしいひとときだった。
3×3のパイオニアたちに感謝(前編)
UTSUNOMIYA BREX.EXE 齊藤洋介
文・写真 泉誠一