3×3はバスケットボールの競技としての裾野を広げ、未知なる若い才能の発掘という点に存在意義が見出されている側面もある。一方、表舞台から姿を消したかつてのトップ選手が再び輝きを求めて最前線に復帰してくる例も少なくなく、それはどちらかというと女子に多い。ある程度歴の長いバスケットファンは、メンバー表に懐かしい名前を見つけるだけで心躍るはずだ。

昨年に続いて第2回の開催となったQUEEN OF QUEENS 3×3(以下Q.O.Q)に、3×3 UNITED昨年度女王として初出場を果たしたKYOTO BB。初戦は昨年Q.O.Q準優勝のMAURICE LACROIXに敗れたが、敗者復活戦でXDを下してセミファイナルに進んだ。そのセミファイナルはJBA 3×3 STAR(U23日本代表)に圧倒されてしまったものの、藤原恵美は「すごい規模の、すごい人たちが集まってる大会にご招待いただいたことがすごく嬉しかったし、3試合ともすごく楽しくて、もっともっとやりたいという気持ちになりました」と笑顔で大会を終えた。
KYOTO BBは若手が多いチームで、今回のロスターも藤原以外の3人は全員21世紀生まれ。スキルも経験値も高い対戦相手と戦えたことが何よりの収穫であり、藤原は「自分もそうですけど、特に一緒に出た3人はこれから先が長い選手たちなので、良い経験をさせてもらったなと思いますし、自分たちの技術とかフィジカルとか全てにおいて現在地がわかって、次につながっていくんじゃないかなと思ってワクワクしてます」とポジティブに受け止めている。
若手主体のチームにおいて、最年長の藤原は必然的にリーダーの役割を担いそうなものだが、当の本人にはそのような意識はあまりない。これは本人の性格によるところもあるのだろうが、確固たるリーダーを置く必要がないというチーム状況が一番の理由のようだ。
「年齢的にもキャリア的にも一番長いんですけど、引っ張るというよりはできることを常に100%でできるように頑張ろうと思ってやってます。残りの3人のメンバーはモチベーションが高くて、勝ちたいとか上手くなりたいという気持ちが強い子たちなので、特にこちらからそういうアプローチをしなくても自然と練習もしっかりやってくれてます」

大学時代にユニバーシアード出場歴もある藤原、旧姓・吉田恵美はトヨタ自動車で5シーズンプレーして2011年に現役を引退。結婚・出産を経てもバスケットを続けていた中で3×3と出会い、KYOTO BBの一員となった。
「Wリーグを引退した後もずっと5人制のクラブチームでプレーしてるんですけど、練習環境があまりなかったんです。今のオーナーが近くに3×3のコートを作ってくださって、そこで練習できるというところで入らせていただいたのがきっかけです。やっていくうちにすごく面白いなと思ってハマってしまって。それが8年前ですね」
3×3を始めた当時はまだ30代中盤だったが、現在は40歳を超えた。この日、FIBA 3×3公式YouTubeの配信でKYOTO BBの1試合目の解説を担当した有明葵衣と岡田麻央よりも年長である。40代でなお第一線でプレーを続けるのは、体力もバイタリティーも必要。家庭を持つ身でもある藤原がバスケットに心血を注げるのは、地元の競技熱を高めたいという意欲も大きな要素となっているということだ。
「関西でまだ3×3があまり普及してないというか、チームも少なかったんですよ。今もそうなんですけど、何か大会に出るとなったら関東のほうに来ないといけなくて、関西でももっと試合があって3×3の人口が増えたらいいなという気持ちもすごくあります。桂葵ちゃんがこうやって幅広く招待してくれるのは本当にありがたいですね」











