髙橋も昨年までは自分のシュートが決まらないときにヘッドダウンしていたと認める。今は違う。自分のシュートが入らなければ、恒岡や池田、イヘツらにボールを託せばいい。自信を持ってそう言える仲間がいる。
「そのへんの心の余裕というか、メンタルは成長したところだと思います」
そうした余裕はコート上の髙橋を見ていても、はっきりとわかる。立ち上がりに攻勢をかけられた八戸学院光星戦の第1クォーター、2階応援席から声援を送るチームメイトに、髙橋は笑顔で応えていたし、試合中、八戸学院光星のコーチとも、相手チームのベンチ前で笑顔のやりとりをかわしていた。

それを見て、思い出すシーンがある。彼が中学3年生のときのジュニアウインターカップ。髙橋擁するNOSHIRO BASKETBALL ACADEMYは準々決勝で四日市メリノール学院中学に敗れるのだが、その試合中も髙橋は相手チームの選手と笑顔で言葉をかわしていた。どんな状況においても彼はバスケットボールを楽しむことを忘れない選手なのかもしれない。
そうした気質を持ちながらも、開志国際で仲間とともにステップアップしてきたことで、その感覚はさらに磨かれたのだろう。
「自分の苦しい顔よりもみんなの笑顔の方が自分は大事だと思っているんで、自分がどれだけ悔しかろうか、どれだけうまくいかなくても、みんなが笑顔でやってくれたら、自分は別に何もフラストレーションないですし、チームが勝てばそれでいいと思っているんで」
髙橋が望むのはただひとつ、チームが勝つこと。インターハイでも最後までそれができると信じていた。そのために自分は「チームを勝利に導くことができる」という自負も持ち併せている。
責任感とは、自らが置かれた立場で育まれながら、同時に同じ目標に向かって信じられる仲間の存在があってこそ、さらに磨かれていくようだ。
最後のインターハイは勝つことはできなかった。その事実ははっきりと残る。ウインターカップまでの4ヶ月、髙橋はチームが勝つために、どんなステップを踏むのか。開志国際の富樫英樹コーチは高橋のこれからについて、こう言っている。
「がむしゃらさが足りない。性格と顔と一緒であっさりしているところがある。もうちょっとがむしゃらさが欲しいかな」
さて、髙橋くん、コーチの言葉にどう応える?

文・写真 三上太











