「ミスしかしていないので、そこは悔しかった」専修大学 #95 齋藤瑠偉
専修大学の3年生である齋藤瑠偉は、昨年の決勝では10分に満たない出場時間だった。しかし、今年は先発を任されている。昨年と比較し、ほぼ倍となる18分9秒のプレータイムを与えられたが、昨年と同じく無得点に終わった。
「試合の入りにミスが多くて、もったいない部分がたくさんありました。自分もミスしかしていないので、そこは悔しかったです」
齋藤は走力があり、シュートレンジも広く、190cmの恵まれた体格を持つガードである。ビッグラインナップを擁する筑波大学に対して、対等に戦える身体能力を持つ。得意なプレーは「積極的にプッシュして、早く攻めること」だが、筑波大学に阻まれてしまった。
「相手のディフェンスがとても良かったので、簡単にはやらせてくれませんでした。それでも得点しなければいけなかったですが、今の自分にはその力がなかったです」
同じく3年生の野﨑由之は、昨年の決勝では約4分しかコートに立てていない。しかし今年は、30分近くプレータイムを与えられ、16点を挙げた。二上の同点シュートを決められる直前、先に50点に到達したのは野﨑の3Pシュートだった。同様に、齋藤の成長も期待していたがこの試合では不完全燃焼に終わり、悔しさとともに多くの課題が見つかった。
ベスト8に残ったチームは、勝っても負けても次の試合が待っている。「負けてしまったのはもう仕方ないので、しっかりと気持ちを切り替えて、4年生との最後の試合を全力で戦っていきたいです」と齋藤は前を向いた。ここで見つかった課題を、残る2試合でクリアすることだってできる。来年へつなげるためにも、4年生の背中を見ながら、悔いなく戦い終えてもらいたい。
今年の3年生は将来有望な選手が多い。この2チームで名を挙げれば、筑波大学は半澤凌太と井上宗一郎、専修大学はキング開や寺澤大夢、山本翔太と1年後やまたその先が楽しみな選手たちである。
準決勝は12月12日14時より筑波大学vs大東文化大学、16時より東海大学vs白鴎大学が行われる。この2試合目もオータムカップで対戦しており、そのときは73-53で東海大学が勝利している。
文・写真 泉誠一