年齢は関係ないといっても、20歳の松本が周囲を見渡せば、どの選手も自身より実績があることは事実であり、その実績がプレーに如実に反映されることも確かだ。普段のチーム練習から、松本は自身との違いを認識し、それを成長の材料にしようとしている。
「元Wリーグの人もそうだし、由実さんも3×3で長くプレーしてきて、やっぱりそこの差が見えるというのは毎日あります。それを真似しないとというか、お手本になる人しかいないから、すごく恵まれた環境。自分は頑張ることでしか、この環境への感謝は伝えられないなって」
松本にとっては、長谷川誠がコーチとしてジョインしたことも大きかった。特に、臆せず立ち向かおうという今のメンタル面は長谷川のコーチングによってもたらされたところも少なからずあるようで、松本は「もう、あの人は最高です」と笑顔を見せる。
「長谷川さんが来て自分のプレーはだいぶ変わったし、それは長谷川さんもチームのみんなもそう言ってくれてます。もちろんプレーのこともたくさん教えてもらえるんですけど、欲しいときに欲しい言葉をくれるというか、どうしてもビビっちゃうときに気持ちを安定させる言葉をかけてくれるんですよ。自分は感謝を表しにくいというか、周りから見るとちょっと生意気な感じっていうイメージがあるんですけど、本当に感謝してます」

福岡出身の松本は全国大会常連の精華女子高卒という経歴があり、かつて3×3.EXE PREMIERに所属したLEO NINERS.EXEでプレーした経験もあるものの、長年怪我に悩まされたことから、ほぼノンキャリアであることを自認。そして、自身の肩書としては「ストリートボーラー」を名乗っている。ただひたすらバスケがしたい、上手くなりたいというストリートの魂を持ちながら、この先のキャリアではより高いレベルに挑戦していこうという野心に満ちあふれる。
「3×3はもちろん頑張っていきたいですし、怪我もあってほぼチャレンジできなかった5人制も目指してます。ザ・ストリートって今あまり良い目で見られてなくて、自分はその界隈の人って見られてるから、生意気っていうイメージはたぶんそこからきてるし、自分の感情を表せない陰なところからもきてると思うんですけど、ストリートから始まった自分がレベルの高いところでも結果を残せればたくさんの人に勇気を与えられるんじゃないかなと思って。怪我した人や挫折してる人、もう自分はバスケダメだなって思ってる人たちに影響を与えられるような選手になりたい。そのために、本当に結果を残すしかないって思ってます」
ストリートはチャレンジしてなんぼの世界。そして、己を表現してなんぼなのがストリートボーラーだ。未来ある若者が自身の全てを解き放ち、道を切り拓く姿を見たいものだ。

文・写真 吉川哲彦











