2015年8月29日(土)現地時間19:00@トルコ・イスタンブールにて行われた、「 1on1バスケットボール世界No.1プレイヤー決定戦」は、トルコ代表・KIVANCの大会連覇で幕を閉じた。有力選手の一人として注目されたていた、我らが日本代表・WORMだったがリベンジならず、惜しくも初戦で敗れた。
今回の会場はトルコ・イスタンブールに現存する最古の「皮なめし工場/靴製造工場」。1810年に設立されて以来、オスマントルコ帝国に皮革製品を供給していたという『Beykoz Kundura』という廃墟だった。6年目に突入した1on1バスケットボールの世界一決定戦にふさわしい雰囲気の中、熱戦が繰り広げられた。
ファイナリストとして集まったのは、22カ国32人の名うてのストリートボーラーたち。優勝者には「1on1バスケットボール世界最強」の称号と、NBA 2015-2016シーズン、ゴールデンステイト・ウォリアーズのホームゲーム開幕戦の招待。さらに、NBAを代表するプレイヤー、ハリソン・バーンズと対面できる機会が与えられることになっていた。
日本代表は落合知也a.k.a. WORM。8月8日に開催された日本予選『LOSERS GO HOME』を勝ち抜き、2年連続の出場を果たした。その初戦の相手は、7人がエントリーしている開催国トルコ勢の一人、Sinan Tunel。197cmの高さとフィジカルの強さを誇り、22歳という若さながら、3×3などをメインに活躍している。
大会当日は雲ひとつない晴天で、気温は30℃を超えるほど。ただし、トーナメントがスタートしたのは炎天下が過ぎた夕暮れからで、『Beykoz Kundura』屋上に特設された2つコートが舞台となった。
いよいよWORMの1回戦。身長はほぼ互角ながら、分厚い体躯で圧力をかける相手に対し、一歩も引けをとらず、アグレッシブなディフェンスを見せるWORM。それぞれ1ゴールずつ成功させた後、相手のシュートが決まり6-2。WORMもターンアラウンドからのシュートを狙うも、不運なシュートクロックバイオレーションなどが発生し、追加点を上げられないままタイムアップ……悲願の勝利を手にすることはできなかった。
しかし、完全アウェイの中、果敢に攻めるWORMのパフォーマンスに対しては、昨年以上に、観客や参加プレイヤーから賞賛の声が湧き上がり、今大会最重量のSinan Tunelのポストアップに対して押され負けないディフェンス力は高く評価された。
決勝戦はリトアニアのTautvydas Ziobaと昨年の覇者、Kivanc Dinler。インサイドで好調に決め続けるKivanc Dinlerと、3Pシュートで応酬するTautvydas Ziobaの攻防は10-9でトルコのKivanc Dinlerに軍配が上がり、見事2連覇を果たした。
連覇の偉業を達成したKivanc Dinlerは1回戦で敗れたWORMについて「昨年のアメリカ代表、Sheldon Baileyとの一戦は目を見張るものがあった。もっと良くなるプレイヤーだ。私はバスケットボールコーチをしているので、彼を指導したいと思う」とコメント。
WORM自身は「とても良いロケーションでプレイできました。今回は日本代表として勝つ自信があり、さまざまな経験を積んで臨みましたが残念な結果になってしまいました」と、悔しさをにじませながらコメントし、次なるチャンスに向けての意欲を感じさせた。今大会の経験を生かし、まずは1勝……と言わず、もっと大きな目標に向けて頑張ってもらいたい。
【大会概要】
名称: Red Bull King of the Rock World Final 2015
「レッドブル・キング・オブ・ザ・ロック・ワールドファイナル 2015」
内 容: 1 on 1 バスケットボール世界No.1 決定戦
日 時: 8 月29 日(土) 19:00~[日本時間8月29日(日)25:00~]
会 場: トルコ・イスタンブール『Beykoz Kundura』
参加者: 日本代表WORM他、32名(22カ国)
※アンゴラ、アルゼンチン、ベラルーシ共和国、フランス、イタリア、カザフスタン、レバノン、リトアニア、マルタ、メキシコ、モルドバ、ポーランド、ロシア、セルビア、南アフリカ、トルコ、アメリカ、チュニジア、台湾、香港、グルジア共和国、日本
主なルール: 1 試合5 分間のランニングタイマー、5ファウル/テクニカルファウル=失格、得点はスタンダードな2点、3点形式 他