3×3.EXE PREMIERが5月28日より、東京都千代田区のワテラスで開幕。真夏日となった翌29日には、NORTHERN ISLANDS CONFERENCEが行われ、昨シーズンのチャンピオンであるUTSUNOMIYA BREX.EXE(以下ブレックス)が登場。ここにも多くの黄色いウェアをまとったファンが最後の戦いを前に訪れ、開幕戦で背中を押した。
ブレックスは予選ラウンドでSANJO BEATERS.EXEに21-13、SENDAI AIRJOKER.EXEにも21-16と、いずれも先に21点を挙げ、KO勝利で突破。セミファイナルは、初参戦となったHOKKAIDO IWAMIZAWA FU.EXEに21-10で一蹴。ファイナルも昨シーズン同カンファレンス3位のHACHINOHE DIME.EXEを21-14で退け、全てKO勝利で開幕戦を制し、2連覇に向かって幸先良いスタートを切った。
表彰式が終わり、時計に目を落とすと午後2時半。エスカレーターを駆け上がり足早に黄色いウェアをまとったファンが、コート上で表彰される選手たちに手を振って去って行く。東京体育館へとハシゴするファンに対し、MVPを受賞した飯島康夫は「感無量です。今日も黄色い声援がいっぱいあったのでうれしかったです。たくさんの人たちのおかげです」と感謝する。
午後4時、「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2021-22」第2戦が行われ、あとがない琉球ゴールデンキングスの猛追を振り切った宇都宮ブレックスが、5シーズンぶり2度目のチャンピオンに輝いた。安齋竜三ヘッドコーチは「BREX NATIONの声援のおかげで勝ち切れた」と語ったとおり、ファイナルだけではなくアウェー続きのチャンピオンシップ会場を黄色く染め、ホームさながらの環境を作ったファンの勝利である。3×3会場も変わらぬBREX NATIONが見られ、「黄色は注意」という頼もしさを感じた。
3×3メンバーも、Bリーグの活躍に刺激を受けている。飯島曰く、「本当に力になっています。ブレックスがチャンピオンシップに入ってから快進撃を続けているので、負けていられないという思いはあります」と力を込め、そして開幕戦を制した。そのバトンをしっかりとつなぎ、この日はすべてのバスケでブレックスが主役となった。
2週間前、宇都宮で行われたFIBA 3×3 World Tour開幕戦で、世界を相手に敗れた経験がブレックスを強くしている。あらためてディフェンスや1点を積み重ねていく重要性を飯島は実感する。新たなブレックスのベースとし、さらなる成長を目指すとともに、世界を見据えていた。
「World Tourで感じた強度をしっかり1試合1試合、どんなに点差が離れても全身全霊を懸けて戦って行く。そういう気持ちで、また挑戦者としてがんばっていきたいです」