「自信がなくて悩んできた部分はあったので、WKBLで自信をつけて戻ってこれたらいいなと思います」という野口にとって、これは自身の全てを解放させるためのチャレンジ。さぞかし楽しみにしているのではと思いきや、本人は「ワクワク半分、緊張半分」。その理由は「ありがたいことに注目していただいてるので、その注目に応えていかないといけないという気持ちはすごくありますし、それを背負いすぎずに自分のプレーを出して、日本のバスケットはもっともっと魅力的なものだよって伝えていけたら」というものだった。日本の女子バスケット界を代表して渡韓するという意識は、少なからず持っているのだ。
「最近は毎年結構たくさんの選手がWKBLに行ってますけど、日本であまり試合に絡めなかった選手が行ってるケースもある中で、今年はWリーグプレミアで活躍してた選手が何人か行ってて、日本の選手としてもっと良いものを発信してできたらいいなと思う部分はすごくあります」

「自信がなくて悩んできた」とはいっても、アイシンでの活躍を見れば、野口が選手として年々進化していることは誰の目にも明らかだ。そして、その進化は3×3をプレーすることでもたらされたものでもある。このTokyo STOPに関しても、野口は成果を感じることができた。
「ドライブとか、自分の強みが生きるのが3×3。それを再認識できたのが今回の大会だったと思います。スクリーンのかけ方や守り方というのも、3×3に限らず自分の知識として一つ習得できたものなのかなって」
プレーそのもの以外の面でも、野口は3×3によって得たものがあった。それはチームスポーツに欠かせないものであり、これから行く韓国では間違いなく今まで以上に必要になるものだ。
「自分自身あまり喋るタイプではないんですけど、コートに入ったらコミュニケーションを取るというのは3×3で磨かれたなって思います。言語が違っても発信するのは大事だし、思い立ったら伝えていくというのはどのチームにいてもやり続けていきたいです」
少なくともこのTokyo STOPの時点では「アンニョンハセヨとか、日常会話だけはちょっとずつ勉強してるんですけど(笑)」と、韓国行きの準備はあまりしていないということだが、3×3日本代表の活動が終わり次第韓国に渡り、ほどなくしてシーズン開幕を迎えることになる。まずは8月29・30日に開催されるTakasaki STOPで結果を残し、韓国行きの手土産にしたいところだ。

文・写真 吉川哲彦











