20歳のワールドカップデビュー。
トム・ホーバス元ヘッドコーチは、2018年のワールドカップで当時20歳の赤穂ひまわりを選出している。赤穂はその後、東京2020オリンピックでの銀メダル獲得を経て、ヘッドコーチが替わったパリ2024オリンピックまでの6年間、主要な国際大会にすべて出場している。
後を受けた恩塚亨前ヘッドコーチもまた、2022年のワールドカップに、同じく当時20歳の平下愛佳を抜擢している。
後藤も今、その列に名を連ねられる位置にある。

「大学生っぽくない」と言われたことに思い当たる節はあるかと聞くと、後藤はこう返してきた。
「ドライブはすごく通用するなって今回の合宿や大会でも思ったのと、あとはミスを恐れることなく、思いっきりプレーすることを意識していたので、そこも評価していただいたポイントになっているんじゃないかなって思います」
強みを生かしつつ、大学で知り得たマインドセットも、躍動の要因としてあるようだ。
むろん緊張しないタイプではない。
合宿当初や、第1戦の第1Qでもコートに立ったときの緊張は傍目にも伝わってきた。
しかし百戦錬磨の “お姉さん” たちが優しく声をかけてくれたことで、思い切りプレーをすることができたと認める。
「たとえばウォークスルーであっても、自分のしたプレーに対して『ナイス』だとか『合ってるよ』といったことを毎回、言ってくださるんですね。そういう反応をしてくださったので。 自分自身も『あ、これでいいんだ』『思いっきりやっていいんだ』って思うことができました」

赤穂も、平下も、初めてのワールドカップでは緊張していた。
それでも思い切りのよいプレーができたのは、当時の “お姉さん” たちがいたからだ。
未来を担う若者たちは、チームメイトがいてこそ、その輝きを強く発することができる。
日本の未来は誰かの手にかかっているのではない。
誰しもの手にかかっている。
後藤の躍動から改めてそのことに思いを馳せる。
文・写真 三上太











