“崖っぷち”
その状況は未だ変わらない。
2020年の自国開催のオリンピックに出場出来るかどうか、このW杯に懸かっているところも多い。
崖っぷちではあるが、八村塁、ニック・ファジーカスを新たにメンバーに加えたチームジャパンは、快進撃を見せている。
6月29日に行われたwindow3、アジア王者オーストラリアに挑み見事勝利。また、9月13日に行われたアウェイ戦、vsカザフスタンでも、見事白星をあげた。
本日行われる、window4・イラン戦を前に、日本選手団の様子を表情から垣間見る。
一目見た瞬間に思った日本チームの印象は、「いい感じ」。
どの選手も、明日へ向けて集中した瞳を見せつつも、全体の雰囲気はとてもリラックスした穏やかな空気が流れ、【日本一丸】を感じ取る事が出来た。
まだチームに合流して間もない渡邊雄太選手も、「このメンバーでプレー出来る事が楽しみ。カザフスタンで現地合流だったが、チームが温かく迎えてくれ、溶け込むのに時間はかからなかった。明日は、すべての部分で日本代表を助けるプレーをしたい」と力強く語る。
また渡邊選手とともに会見に臨んだ八村選手は、「チームに溶け込むために、コート内でもコート外でも、よく話す、ということを心がけている。コミュニケーションを大切に思っています」と話し、メディアに公開されたほんの数分の間にも、自ら色々なチームメイトのもとへ行き、笑顔で話す姿がとても印象的だった。
写真で垣間見られるように、渡邊選手と八村選手の信頼関係も”バッチリ”なようだ。
今回のwindow4は、window3でオーストラリアを破った立役者の1人であるニック・ファジーカス選手を欠いてはいるものの、アイラ・ブラウン選手が代表に復帰し、渡邊雄太選手が初めて合流し、チームの士気はwindowを追うごとに増していると感じる。
良い意味で、window1,2の時ほどの【緊迫感】【切迫感】はなく、日本チーム団1人1人が「自分たちが出来る最善のプレーを丁寧にやっていく」ということで繋がっているように感じられた。
【W杯に出る】。
もちろんそれは、バスケットボール界にとって大きな意味を持つ、大切な事かもしれない。
しかしそれよりも選手たちは、「目の前の1戦に勝つ」ということにフォーカスしている。
懸命に「勝ち」を追い続け、成長し続ける日本選手団の眼差しを、逃さず撮って行きたい。
本日17:10から、大田体育館で行われるイラン戦。
応援は、会場でも、テレビでも、インターネットでも。
【日本一丸】!
文・写真 安井麻実