「僕もやっぱり、プレシーズンが進むにつれて契約の話がちょっとチラつくというか、『結果を出さないと』という気持ちもあったんですけど、結局成長し続けていくしかないし、昨日出た課題を今日解決するというところにだけフォーカスしてきたので、今言われて『そういえばそうだったな』と思いました(笑)。でも、それくらい幸せに毎日を過ごすことができていたのかなと思います。オフの間にバスケットから離れるという選択肢も頭に浮かんでいたので、今はどんなことがあっても幸せを感じながらバスケットをしてます。結果云々じゃなく、そのプロセスを楽しみながら取り組めているので、毎日がすごく充実しているなと感じます。
純粋に毎日トライ&エラーを繰り返して成長していくことだけを考えていたので、それくらい本当に後先考えずに、目の前のことに没頭して過ごしてるなと思います。道といっても前すら見えない、本当に一歩先だけを見ながら進んでます。今日も、短い時間でしたけど上手くいかなかったこともありましたし、これをコーチと話して次の練習でどう修正しようか、どういう考えを持ってどういう練習をしたら次に同じことが起こらないかと考えるのがワクワクします」

言うに及ばず、長崎は昨シーズンのBリーグ王者。その長崎からオファーが届き、ハイレベルな練習に参加できていること自体、旧B1を経験してこなかった大友にとってはかけがえのない経験だ。
「そうですよね……まさかチャンピオンチームにね(笑)。誰が想像できたんだって話じゃないですか。もちろん、チームメートから学ぶことはすごく大きいですし、一緒に過ごす時間全てが学びになるので、これを吸収しないわけにはいかない。本当にありがたいなと思ってます」
東京Uで過ごした昨シーズンは開幕前の怪我の影響で、プレーオフを含めても25試合しか出場できなかった。もちろんこの結果には納得していないが、大友は決して言い訳をせず、ただひたむきにバスケットに取り組みたい一心で日々を過ごす。自身のプロキャリアを振り返っても、その道のりに後悔は一切ない。
「昨シーズンは悔しい結果になりましたし、怪我が最初にあって出遅れたというのもあったんですけど、それも含めて自分の実力。力が足りなかったからそうなったというのは感じたので、もっと高いレベルに到達したいとは思いますけど、でもやっぱりその先はあまり考えてないんですよ(笑)。今の延長線上に良い結果が生まれてくるので、本当に今のことしか考えてないです。
僕の場合、環境を変えることにそんなに抵抗がないというのがあって、どんな環境に行っても自分が成長することにフォーカスしてこれまでのキャリアを送れているので、今振り返れば全部がつながってここにいるのかなと思います。ただ、それも自分の力だけじゃないですし、周りの応援だったり僕にこういったチャンスを与えてくださった人がいるからこそ、こうしてまだバスケットを続けることができている。本当に感謝ですね」

今後が何も保証されていない現状は本人も承知の上。たとえ長崎を離れることになろうと、大友のマインドが変わることはないだろう。この取材に対しても終始気さくに受け答えしていた大友は、「このまま歳を重ねても、何歳になっても目の前の課題と向き合って成長し続けていけるようなベテランになれたらなというのは以前から漠然と思っていたことなので、そういったポジティブなおじさんになりたいですよね(笑)」と明るく締めくくってロッカールームに戻っていった。この先、はたして大友はどのようなバスケット人生を歩むだろうか。
文・写真 吉川哲彦











