引退&50回目の誕生日おめでとうございます!
27年間の長い長い現役生活、本当にお疲れ様でした。
5月14日、レバンガ北海道の折茂武彦選手兼社長は50歳の誕生日を迎えた。49歳306日までトップリーグで戦い続けたレジェンドの引退は寂しいが、それ以上に祝福すべき偉業である。
開幕直前の2019年10月1日、「(八村塁や渡邊雄太の日本人NBA選手や年俸1億円を発表した千葉ジェッツの富樫勇樹のような)夢や希望を与えられる選手が出てきたことは良いことですし、レバンガ北海道にとってもチームが変わらなければいけない中、これからは若い選手がチームを引っ張っていかなければいけないと思っていたので、今シーズンでけじめをつけたい」と引退を表明し、ラストシーズンを迎えた。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、シーズンを全うすることなく40試合で早期終了。それゆえに前言撤回もあるかと思われた5月3日の会見だったが、「全く期待に応えられなかった。27年間ではじめて自信がなくなった」と述べ、ユニフォームを脱ぐ決意は変わらなかった。今シーズンの出場機会は半分にも届かない19試合、平均7分17秒は長いキャリアの中で最も少ない。ケガにより13試合しか出場できなかったNBL2015-16シーズンでさえ、総得点50点を挙げた。しかし、最後はその年を大きく下回る29点であり、自信喪失の原因がスタッツにも現れている。
結果的にラストダンスとなってしまった3月15日の川崎ブレイブサンダース戦は、今シーズン最長(※オールスターを除く)となる15分7秒出場し、5得点を挙げた。無観客で行われたこの試合、多くの記者陣の興味はバスケ以外のことに集中する。北海道から体調不良者が出たことで前日の試合が中止となり、折茂選手は開口一番、「大変ご心配をおかけしたなと思っています」と頭を下げた。プレーに対する現状や心境など、もっともっとバスケについて語って欲しかった。密集する記者陣に埋もれ、2m以上離れた場所にいる折茂選手に声を届かす機会は訪れなかった。