※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2018年9月末発行vol.25からの転載
3年目を迎えるBリーグにあって、ある意味で最も注目を浴びているのはシーホース三河(以下、三河)かもしれない。エースの比江島慎がリンク栃木ブレックスに移籍し(その後、オーストラリアリーグのブリスベン・ブレッツへ移籍)、チームの司令塔だった橋本竜馬も琉球ゴールデンキングスへと旅立った。桜木ジェイアール、金丸晃輔とともにチームの中核を為していた彼ら2人の移籍でチームはどう変わるのか。2期連続でキャプテンを務める狩俣昌也に聞いた。
── まずは昨シーズンのチームを振り返ってください。
チームとしてはすごくまとまっていたし、仲もよかった。タレント性もリーグのなかですごく恵まれたチームだったと思います。
── それでもファイナルまでは勝ち上がれませんでした。
僕が三河に入ってからの2年、それはBリーグの開幕と重なるんですが、その間、チームとしても、選手としてもすごく悔しい思いをしています。レギュラーシーズンを1位で通過しても乗り越えられなかった壁があったわけですから。
── 壁を越えられないのは、何が足りなかったのでしょう?
現時点でもこれが足りなかったというものは明確にわかりません。ただ個人的な考えを言えば、小さいことの積み重ねというか、小さなズレ、少しの差があってのことだと思います。チームとしてのまとまりや雰囲気、モチベーション、勝ちたいという気持ちは本当にあったんです。だからこそ、その小さな綻びを見つけて、直していかないと、今シーズンも、その先も壁は乗り越えられないのかなって思っています。逆に言えば、今シーズンそれを見つけることで昨シーズンの成績を越えられると思いますし、チャンピオンにもなれるんじゃないかと思っています。
── プロといえども簡単には見つけられない部分を見つけることが、今シーズンのカギになると?
そうだと思います。基本的なことは忘れがちというか、疎かになってしまいがちです。それを自分たちがどれだけ見つめられるかがすごく大事になるし、それに対して自分たちが頑張れるかがすごく重要だと思います。