シーズンのポジション別ベストプレーヤーの選出には毎度さまざまな意見が飛び交う。そんな中、『チームへの貢献度』を最重視し、さらに『他の賞の受賞者と被らないこと』を決まりとして選ばれたのが以下の5人だ。
PG:富樫勇樹(千葉ジェッツ)
言わずと知れた日本を代表するスピードスター。トランジションバスケットを武器とする千葉ジェッツのリードオフマンとしてレギュラーシーズン52勝8敗(勝率86.7)の記録を打ち立てた。チーム2位となる823得点、リーグ3位となる328アシストなど数字だけ見てもその貢献度は顕著だが、加えて強いメンタルに裏付けされた勝負強さが光る。2年連続の対戦となったアルバルク東京とのファイナルでは3Q終了時点で19点のビハインドを背負うが、そこから怒涛の追い上げを演出したのは富樫の好アシストだ。自らも圧巻の3Pを連続で沈めて残り20秒で2点差まで詰め寄った。悲願の優勝まであと一歩及ばなかったものの一方的な展開になり得た試合を息詰まる白熱戦に変えたのは富樫の力によるところが大きかったと言えるだろう。ベストPGとしては他にも安藤誓哉(A東京)、ベンドラメ礼生(SR渋谷)、渡邉裕規(栃木ブレックス)、並里成(琉球ゴールデンキングス)などの名前が候補に挙がったが、その中でも富樫の安定力と決定力は一つ上を行く感がある。チャンピオンシップを含め65試合全てにスタメン出場し『リーグで1番チームを勝たせたPG』の称号とともに満場一致の選出となった。
映像提供:バスケットLIVE