バスケットボールに向き合い続けてきた自身の二つのチーム。
立場も年齢も、置かれた状況もまったく違うのに、どちらのチームも同じ “涙” を11月に流した。その涙を感じながら、46歳の自分もまた胸が熱くなった。

勉族 ── 22年目のシーズンがくれた「悔し涙」
ひとつ目は、私が代表を務める「勉族」。
結成22年、「SOMECITYトップリーグ」で戦っている状況。
とにかく今シーズンは苦しかった。
昨季の主力が別のステージへ進み、期待の新加入選手がケガで離脱。
チームはどうにか踏ん張ってきたものの、結果は下位。
そしてネクストリーグとの入れ替え戦で敗れ、来季はネクストリーグからの再スタート。それでも、入れ替え戦は今シーズンで一番いい試合だった。
戦い抜いた選手たちは、試合終了のブザーと同時にコートへ崩れ落ち、涙を流した。
勝てなかった悔しさ、支えてくれた仲間への思い、積み重ねてきた努力。
全部を吐き出すような涙だった。その姿を見た瞬間、私自身も涙がこみ上げた。
「こんなにも真剣に向き合ってくれていたんだ」と。
そう思ったら、代表として胸がいっぱいになり、感謝しかなかった。

百日草 ── 40歳を過ぎても挑める、勝利の涙
そしてもうひとつのチームが、40歳以上のカテゴリーで戦う「百日草」。
百日草と書いてジニアと読む。シニアのジニア、ジニアのシニア。
覚え方は皆様にお任せします。
勉族にも所属していて、Bリーグ、3×3を経験した齊藤洋介を中心に全国優勝を目指して結成したばかりのチーム。勉族の40代メンバーも数人所属。
先日、その全国大会が終わった。
結果は ── “優勝” 。
優勝の瞬間、気付けば全員が涙を流していた。決して簡単な道ではなかった。
関東大会の決勝では大差で敗れ、悔しさだけが残った。
その相手が、全国大会の決勝の舞台でもう一度立ちはだかる。
メンバーはわずか8人。3日間で5試合という連戦で体はボロボロ。
時には言い合いにもなった。でも、誰ひとり諦めなかった。投げ出さなかった。
延長戦の末につかんだ勝利。その瞬間にあふれた涙は、40歳を超えた “おじさんたち” の、まぎれもない青春だった。

涙が教えてくれたもの
勉族の涙は「悔し涙」。
百日草の涙は「嬉し涙」。
種類は違うけれど、どちらにも共通していたものがある。
それは…
「一生懸命に向き合った人間にしか流せない涙」だということ。
年齢なんて関係ない。
本気で挑んで、本気で悩んで、本気でぶつかって、
その先にある感情が込み上げたとき、涙を流すのかなと。
46歳になった今でも、こんな涙を流せることにチームには感謝しかない。
そして思います。
いくつになっても、青春は訪れる。本気で向き合う限り、何度でも。
また「涙」の為にバスケットボールと向き合っていきたいと思います。
ズン。

▼ Instagram情報
勉族:https://www.instagram.com/venzoku_kashiwa/
百日草:https://www.instagram.com/zinnia_lien100/
勉族ぬま:https://www.instagram.com/venzokunuma/
文 ぬま











