Bリーグの今年度のアワードについて会議を行っていたとき、誰ともなしに「コラム大賞なんて部門があってもいいよね」という言葉が出た。「いいね、それ、イメージは本屋大賞みたいな感じかな?」と、誰ともなしに答える。「おもしろそうだ。やろう、やろう」と、誰ともなしに盛り上がり、この賞の設定が決定された。誰ともなしに言い出して、誰ともなしに決まった部門だが、おそらくみんなの頭の中にはすでに受賞者の名前があったにちがいない。そう、バスケットボールスピリッツが生んだ新鋭コラムニスト『石崎巧』の名前である。
琉球ゴールデンキングスのベテランガードとして知られる石崎選手本人から「コラムを書いてみたい」と相談を受けたのはたしか昨年1月のことだったと思う。彼の文才については以前所属していた名古屋ダイヤモンドドルフィンズのブログ(選手が交代で書く形式)を読むたび「すごいなあ」と思っていたので、その場ですぐ「じゃあ書けばいいよ。掲載媒体は検討するから」と、答えた。すると、とんでもない速さでメールが送られてきて、添付されたコラムがこれまたとんでもなくおもしろかった!ソッコーでバスケットボールスピリッツ編集部に連絡を取り、5月から連載がスタートすることになる。それ以降のことは読者の皆さんも知るところだが、コーヒー、落語、ゲーム、カメラ、温泉、消費税、猫…などなど、とにかくその引き出しの多さと独自の切り口には感嘆するばかり。毎回原稿が届くと編集部とライター陣で一応添削するのだが(ほぼ赤入れはない)、「今回も腹を抱えて笑った」(泉誠一氏)「ライターとしてこの才能は脅威なので今のうちに潰しておきたい」(三上太氏)と、存分に楽しませてもらっている。かく言う私は「じゃあ書けばいいよ」と、上から目線だった当時の自分に赤面する次第だ。今ではみんなが『石崎先生』と呼ぶようになった石崎巧先生、コラム大賞受賞おめでとうございます!
文 松原貴実
写真 三上太
【スピリッツWEBコラム大賞を受賞して】
この度は『スピリッツWEBコラム大賞』などという大それた賞をいただきましてありがとうございます。ガラケー使いの僕がWEBにちなんだ表彰をされるというのもなかなかご機嫌なことと思いますが。僕自身はただただ趣味感覚で面白いと感じることを取り留めもなく書き連ねているだけなので、とにかく恐縮するばかりです。
真に評価されるべきは、僕のようなド素人に好き放題やらせる懐の広さを持ったバスケットボールスピリッツさんと、自身のお仕事の合間を縫って僕の原稿の校正を請け負ってくださるライターの皆様であることは疑いようがありません。
最後に、いつも僕のちょっと変わった文章を読んでくださっているちょっと変わった趣味をお持ちの皆様に心よりお礼申し上げます。
石崎巧
石崎巧の連載コラム【404 Not Found】
https://bbspirits.com/tag/404-not-found/