絶対に負けたく無いです!
日本代表ではフォワードであったが、チームに戻ればパワーフォワードとゴールに近いポジションでプレイしなければならないチーム事情がある。
「パワーフォワードですが、オフェンスでは日本代表と同じような動きができているので気にならない部分もあります。でも、ディフェンスでは相手の大きい選手をマークすることがあり、アタリ負けしないことと足を使ってしっかりついて行こうと思ってプレイしていました」
この日マッチアップしたのは元日本代表の鈴木あゆみ、そして長岡萌映子。傍らで見ていた日本代表の内海知秀ヘッドコーチは、「もっと高い位置でのプレイが見たいのだけど…」とつぶやくお目当ては、今後の日本代表にとって欠かせない選手と高い評価を得ている長岡だ。長岡も、2年前のアジア選手権ですでに日の丸を付けており、返り咲きを狙っている。この2人は、今後の日本代表においてポジション争いをするライバルでもあるのだ。
大きな選手と言う櫻木だが、アジア選手権やその前に行われたアメリカ・ヨーロッパ遠征ではもっと大きな相手をマークして来ているはず。しかし、ポジションが違うことで、「(ペイントの)外でマークするのと体を入れてくるパワーフォワードではやっぱり違います」。しかし、パワー勝負に負けることなく体をぶつけ、櫻木はゴール下を守り続けた。学生時代からその名を轟かせるライバルに対し、「絶対に負けたくないです」と強い気持ちを言葉にした櫻木。頼もしさとともに、うれしさを感じずにはいられない。
「櫻木vs長岡」ライバル関係がWリーグをさらに楽しくさせる
スポーツにおいて、ライバル関係がハッキリしていることこそ、見ている側にとっては分かりやすく楽しめるきっかけとなる。22歳の櫻木、まもなく20歳を迎える長岡。2020年までこの2人のライバル関係は続くかもしれない。同時に、2人で日の丸を背負って世界に立ち向かうためにも、お互いにライバル心をむき出しに切磋琢磨することは大歓迎だ。次の直接対決は、勝ち上がればオールジャパンで対戦することもあるが、Wリーグでは2014年2月8日(土)と先になる。3ヶ月後、お互いに成長し、開幕戦よりもコンディションが良いであろう状態でのマッチアップが今から待ち遠しい。
勝利こそがレベルアップにつながる唯一の手段である。
昨シーズン、レギュラーシーズン2位通過の富士通に対し、2連勝できたことは三菱電機をまたひとつレベルアップさせた。次は、女王JX-ENEOSサンフラワーズとの対戦を今週末に控えている。この山を乗り越えることで、さらに大きくなれるはずだ。W1リーグから昇格して3年目の三菱電機において、レベルを上げる旅はまだまだ始まったばかりなのである。
- 2013年11月16日(土)@鹿児島県・いちき串木野市総合体育館
14:00 三菱電機 vs JX-ENEOS - 2013年11月17日(日)@熊本県立総合体育館
14:00 三菱電機 vs JX-ENEOS
■ホーム開幕戦
- 2013年11月23日(土)@愛知県体育館
13:00 三菱電機 vs 日立ハイテク - 2013年11月24日(日)@愛知県体育館
13:00 三菱電機 vs 日立ハイテク
文・泉 誠一