リーグが2部制に移行する来シーズンは、今シーズンのプレーオフ進出チームがそのまま1部に籍を置くことになる。そのためにまずは8位以内に入らなければならず、今シーズンはプレーオフを目指すことが例年以上に重要なミッションだ。しばらくプレーオフから遠ざかっているアイシンに関しては、発展途上のチームであることを念頭に置き、地に足をつけて歩みを進めることが大切だと飯島は説く。
「残りの試合は昨シーズンのアイシンよりも順位の下のチームとの対戦が結構あるんですけど、そこを勝ちきるのもすごく難しいと思うんです。だから、今は順位を気にせず、残りの試合を1点でもいいから勝ちきって、結果プレーオフに行ければいいと思うし、今はまだこのチームはそれで十分だと思います。目標を持つことももちろん大事なんですけど、目の前の試合に集中して戦うことが一番で、それができれば結果がついてくると思うので、そういう気持ちで取り組んでいきたいです」
このように現実を直視する中で、吉田と野口の加入がチームにとって間違いなくプラスに働いているということも飯島は実感し、同じく移籍してきた自身がその中で果たすべき役割を理解。若い選手が多いチームにあって、経験値のある自身にできることは多いということも自覚している。
「リュウさんが入って今までの経験を伝えてくださったり、コートの中でたとえ短い時間でも引っ張っていってくれるというのはみんな見てますし、野口も若いなりに『自分がやるんだ』という強い気持ちを持って取り組んでると思うので、自分はその野口のフォローをするとか、他の選手をしっかりまとめるというところも、スタッフから期待されてるんじゃないかと思います。もうちょっと、周りからの期待以上の働きをしないといけないなと思ってます」
翌日の第2戦も敗れてしまったが、順位は8位と変わっていない。2月末に再開されるリーグ戦の残り8試合は、今後のアイシンの命運を左右する重要な8試合。アイシンの飛躍のために招かれた1人として、飯島は責任感を携えてリーグ戦終盤に臨む。
「トヨタ紡織はベスト8に入るのはもう絶対で、ベスト4以上を目指してやってきたチームだったんですけど、アイシンに移籍してくるにあたっては、まずベスト8に入ることがすごく大事だと思って、それは必ずやり遂げないといけないというつもりで来ましたし、それを期待されてこのチームに呼んでもらったと思います。トヨタ紡織にいたときよりもプレータイムはいただいてますし、必ずプレーオフに行けるように強い気持ちを持って取り組んでいきたいと思います」
文・写真 吉川哲彦