本格的にルーキーシーズンを迎えたジョシュアにとって、はじめてのデンソー戦。ディフェンスでは馬瓜をマークし、オフェンス時は髙田とマッチアップ。「オフェンスリバウンドや自分から強くアタックをして、良いフィニッシュができるように意識していました」と初戦は12点を挙げ、4本のオフェンスリバウンドを記録。2戦目はラスト30秒で2本のリバウンドを奪い、勝利に貢献した。
「髙田さんは3ポイントシュートの確率が高いので、まずはそれをさせないように、すぐにクローズアウトをして守れるようにしなければならないです」といつも以上に外に出て守らなければならない難しさを感じている。対する髙田は、「1on1ではまだ守れる部分があります」と経験の差で上回る。シュートレンジの広い髙田に対し、4番ポジションの選手がマークすることが多く、富士通も宮澤夕貴をディフェンスにつけた。1on1では守れる髙田だが、コンビネーションの起点となる外国籍選手のプレーへの対応には苦戦を強いられる。
「中に寄ると外からやられ、外を警戒していると今度は中を攻められてしまうので、チームでディフェンスしていかなければなりません。今は守り方も攻め方もたくさんの種類があります。その分、ディフェンスを見てオフェンスをする場面が本当に増えており、スカウティングの戦いになっている部分もあります」
平均15.6点(※11月12日現在)、チームトップの得点源となるジョシュアだが、「強くオフェンスリバウンドに行くこと、良いスクリーンをセットすること、リムランの走り出しを早くして良いチャンスをできるようにすること」の役割に徹し、得点を獲れる仲間たちを活かすことに注力する。一方、課題は「最近はなぜかファウルが多い」と悩む。前節の三菱電機コアラーズとの初戦は、第3クォーター途中でファウルアウトしてしまった。しかし、翌日は1回もファウルをせず、「スクリーンをしたあと、すぐにダイブすることを意識しています。でも、それができないときに動いて、相手にぶつかった際にオフェンスファウルを取られていました。1秒遅れたとしても、そこはディフェンスを見てプレーすることが大事です」と修正能力も高く、日々成長している。
富士通は次戦、小田原アリーナでENEOSと対戦。ジョシュアにとっては、悔しい思いをした昨シーズンのプレーオフ クォーターファイナル以来となる。「渡嘉敷(来夢)さんは強いです。お互いフィジカルをぶつけ合うマッチアップになるので先にディナイしたり、ボールコンテインしたり、良いディフェンスをしてチームに良い影響を与えられるようにがんばります」と力を込め、チャンピオンチームに挑む。
402試合目を迎える髙田率いるデンソーは、鳥取県米子市産業体育館で新潟アルビレックスBBラビッツとの2連戦。コート内外で活躍する髙田に近況を聞けば、「いろんなことをやり過ぎているので、自分のSNSを追ってください!(笑)」と忙しく、バスケ人気向上に奔走している。
文・写真 泉誠一