メンバーを半分入れ替えた新生シャンソン
13チーム中10チームが移籍選手を受け入れた今シーズンのWリーグ。優勝してなおチームを活性化させるトヨタ自動車アンテロープスの新戦力は6人。三菱電機コアラーズの川井麻衣、アイシンウィングスの宮下希保と梅木千夏という他チームの主力を獲得し、さらに3人のルーキーを迎えた。東京オリンピックで一躍スターになった宮澤夕貴は、ENEOSサンフラワーズから富士通レッドウェーブへ移籍し、女子日本代表と同じ赤いユニフォーム姿が見られる。同じくENEOSから、昨シーズンは負傷した渡嘉敷来夢に代わって奮起した中村優花も加わり、富士通は2007年以来のWリーグ制覇を目指す。
オータムカップを終え、「新しいメンバーが半分いることでまだ噛み合っていない部分もあります」というのはシャンソン化粧品シャンソンVマジックのキャプテン、小池遥だ。移籍市場が活発化し、様変わりするWリーグの中でシャンソンは最多となる7人を入れ替えた。その顔ぶれは以下の通りである。
【移籍選手】
#0 藤岡麻菜美(ENEOSサンフラワーズ)※現役復帰
#18 千葉歩(新潟アルビレックスBBラビッツ)
#23 大沼美琴(ENEOSサンフラワーズ)
【ルーキー】
#2 大塚羽未(明星学園)
#3 金田愛奈(大阪人間科学大学)
#14 𠮷田舞衣(拓殖大学)
#45 佐藤由璃果(筑波大学)
Wリーグ オータムカップ2021 in 高崎でのシャンソンは初戦で女子日本代表と対戦し、70-75で惜敗。続くWリーグチャンピオンのトヨタ自動車アンテロープス戦も接戦の末、72-75と3点差で敗れる。最終日、東京羽田ヴィッキーズに82-72にようやく勝利を挙げた。半分の選手が入れ替わり、チームとしては発展途上だが、「リーグ戦開幕に向けてしっかり全員が噛み合っていけば、もっともっとおもしろいバスケになるのではないか」という小池は、新チームに手応えを感じていた。
小池自身は女子日本代表戦で14点・8リバウンド、トヨタ自動車戦でも10点と二桁得点を続け、東京羽田戦は13アシストでチームを勝利に導く活躍でチームを引っ張る。
「どのチームのガードにも絶対に負けないつもりで、オフェンスもディフェンスもしています。身長が高い相手でもフィニッシュを決め切る力をつけて、対抗できるようにしたいです」
残念ながらアジアカップに臨む候補メンバーには選出されなかったが、東京オリンピックへ向けたメンバー争いでは第3次強化合宿までアピールを続けた。日本を代表するポイントガードとして名乗りを上げるため、今シーズンのさらなる活躍とともに、チームを勝たせることが最短距離となる。