「自分たちのやりたいバスケットが全然できていません」
昨シーズンのWリーグファイナリストである三菱電機コアラーズが4連敗した。3週目を終えた時点で1勝5敗、12チーム中11位と低迷している。
富士通レッドウェーブとの初戦は41点しか獲れずに敗れた。「相手のプレッシャーディフェンスに対してフィジカル面が足りずに引いてしまったり、リングにアタックができていないという部分では相手のペースになってしまいました」と古賀京子ヘッドコーチは敗因を挙げた。57点に抑えたディフェンスは、「指示したプレーはできていました」とヘッドコーチは及第点を出す。しかし、ポイントガードの川井麻衣の意見は違った。
「開幕からずっとそうなんですが、自分たちのやりたいバスケットが全然できていません」と悔しそうに話す川井の目は赤い。「良いディフェンスからブレイクの形であったり、セットオフェンスになったときもリズムとタイミングを合わせて5人で攻めることができていません」と、目指すべきスタイルが機能していない。
ディフェンスはショットクロックぎりぎりまで守れており、リバウンドは2試合とも三菱電機が上回っている。しかし、スタッツ以上にディフェンスで起点を作れていないことに対し、川井は反省する。
「リバウンドを獲れても良い位置で私がもらえなかったり、良い位置からボールを前に出すことができていないために、全部重たいオフェンスになってしまい、セットオフェンスばかりになってしまっています。もう少し良いディフェンスをして、良いディフェンスリバウンドを獲って、そこから速い展開に持って行きたいです」
試投数も三菱電機の方が多かったが、「キャッチ&シュートがまだ狙えていないために、オフェンスを作ろうとし過ぎて目の前のプレーの判断がうまくできていません。個人プレーというよりは、コンビネーションプレーからいかにズレを作って1on1をしていくか、という点が今の課題です」と古賀ヘッドコーチも言い、もどかしい試合が続いている。