161cmの安間はリバウンドの嗅覚も優れている。「ディフェンスリバウンドは積極的に参加しなければいけないですし、5人で獲らなければオフェンスにつなげることもできません。オフェンスリバウンドは、こっちに来るかなと思ったときには行くようにしています」と話しており、開幕戦のトヨタ紡織サンシャインラビッツ戦では8本を記録した。
貪欲にワールドクラスのバスケスタイルを吸収中
「トヨタに入ったときから変わらずにディフェンス」が安間のベースとなる。相手ポイントガードにボールを持たせまいと、フルコートでプレッシャーをかけていく。モンデーロヘッドコーチから「ディフェンスも細かいところを指摘されることが多いです。足のちょっとした向きが違っていただけでも、メッチャ怒られます。ほんのちょっとじゃんって思うんですけどね(笑)。でも、そこを徹底すれば勝てるというのも分かっています。世界で結果を出してきているコーチなので、教わっていることをコートでどんどん表現していきたいです」と世界基準のバスケを吸収する安間は貪欲だ。
日本代表活動により開幕しても選手が揃わなかったトヨタだが、「女子日本代表はアジアカップを4連覇したことで自信になっていますし、3×3で活躍する選手たちはアタックの仕方などがチームのプラスになっています」と安間は感じていた。その勢いに乗りながら、遅れを取り戻していくシーズンとなる。
「オフにチーム全員が揃うことが本当に少なかったです。ルーカスさんも一気にチームが良くなることはないけど、試合を重ねていけば絶対に結果が出ると言ってくれています。自分自身も挑戦しながら、チームとしてルーカスさんに言われている細かいところを修正し、徹底していくことで試合毎に良くなっていくと思います。コーチ陣が言うだけではなく、選手同士のコミュニケーションをもっと増やしながら、チームとして成長していきたいです」
現在3勝1敗。Wリーグ期間中にオリンピック予選が入ってくるため(※日本は開催国枠で出場が決まっているが、11月のアジア・オセアニア予選と来年2月の世界最終予選への出場が課されている)、11月の1ヶ月間はリーグが休止になる変則的な今シーズン。幸い、ヨーロッパチャンピオンになったスペインは、1ヶ月後に行われるヨーロッパ予選への出場は回避された。モンデーロヘッドコーチが目指すスタイルをポイントガードの安間が全て把握したとき、12月に再開するWリーグ以降はポジティブな変化が見られることだろう。
文・写真 泉誠一