2週目のWリーグは、台風19号の影響により延期を余儀なくされたカードも多い。安全第一であり、金曜ナイトゲームを行ったチームや関係者、悪天候の中でも応援に駆けつけたファンの方々が無事に帰宅されたことを祈るばかりである。
今年4月に発表された26名の女子日本代表候補にトヨタ自動車アンテロープスから6人が選出され、JX-ENEOSサンフラワーズの7人に続くタレント軍団だ。長岡萌映子と馬瓜エブリンはアジアカップ4連覇に貢献。さらに3×3(スリー・エックス・スリー)にも多くの選手を輩出し、馬瓜ステファニーと山本麻衣は先日行われた3×3 U23ワールドカップで優勝し、世界No.1に輝いた。
しかし、日本代表が多いことでチーム練習の機会が足りていない。3×3 U23ワールドカップは開幕戦と重なったため、10月10日の東京羽田ヴィッキーズ戦でようやく全員が揃ってWリーグを迎えることができた。
リーグ屈指のアウトサイドプレーヤーを生かす組み立て
「今はスタートで出させてもらっている分、責任を持ってやらなければいけない」と話す安間志織は、ここまでの4試合全ての先発を任されている。4月の時点で3×3日本代表候補に選出されたが、その後はチームに専念してきた。今シーズンより、現役女子スペイン代表も率いるルーカス・モンデーロヘッドコーチが新たに就任した。ヨーロッパチャンピオンであり、世界ランキング2位の名将のバスケスタイルを安間は時間をかけて吸収している。
「代表組がギリギリでの参加だったこともあり、その選手たちはまだ分からないこともあるので、私ができるだけ話して伝えるようにしています。まだチームとして合わない部分もありますが、個々の能力が高い選手が集まっているので、そこを今シーズンはうまく使えるようにしたいです」
アウトサイドプレーヤーは「どのチームに比べても良い選手が揃っている」と安間は自信を持っており、「そこを見ながら組み立てていきたいです」。185cmの河村美幸が加わったインサイド陣を積極的に使うことも、モンデーロヘッドコーチは求めている。さらに、安間自身が昨シーズンから取り組むシュートは積極性を増していた。「空いたら打っていいとコーチに言われるまではパスばかりを考えていましたし、シューターばかりを見ていました。でも今はシュート練習をしていますし、積極的に打つことでディフェンスも出てきます。そうなればうまくドライブを使って、一番好きなアシストももっと出していきたいです」とプレーの幅を広げている。東京羽田戦の両試合でも、しっかり5本ずつアシストを決めていた。