「モンゴルの仲間たち全員が日本でもがんばって欲しい」星槎道都大学 #17 エンフタイワン イデルジャフラン
ドラフト対象は日本国籍を有する選手のみ(帰化選手は対象外)。高校から日本にやって来て大学まで7年間を全うし、日本語と日本のバスケを熟知する留学生もドラフトとは縁がない。昨今の外国籍選手の質は右肩上がりであり、外国籍選手枠では勝負が難しいのが現状だ。しかし、アジア特別枠としてBリーグへ進む道はある。
11月に日本代表と対戦したモンゴル代表には、九州共立大学出身のガンゾリグ オドバヤルがロスター入りしていた。現在、鳥取城北高校には208cmのサンダグドルジ サンジェがおり、これからはじまるウインターカップでの活躍も楽しみである。そんなモンゴル出身選手を目にする機会は多く、インカレでも目を引く選手がいた。羽黒高校出身、星槎道都大学3年のエンフタイワン イデルジャフランだ。
グループステージで姿を消したが平均18点、12.5リバウンド、3ポイントシュート5本成功(38.5%)と活躍。天理大学戦は、同じくモンゴル出身の #9 マイバヤル フセルバヤルとマッチアップ。「代表戦は負けてしまいましたが、今も大学で何人かモンゴル出身の選手がプレーしています。日本でプロになりたい思いを全員が持っていると思います。モンゴルの仲間たち全員が、日本でもがんばって欲しいです」というエンフタイワンもBリーグを目標にする。
今夏、女子日本代表が札幌で強化試合を行った際、星槎道都大学が練習相手になったそうだ。「ディフェンスのときに身長が小さくてもフィジカルで守ることや、スピードで勝てることはすごく学びになりました」とエンフタイワンにとって刺激となり、パリオリンピックでは女子日本代表を応援していた。193cm、チーム内では一番大きいエンフタイワンだが、インカレでは自分よりも大きな選手ばかりとマッチアップ。2連敗に終わったが機動力や器用さを生かしながら、声を出してチームを引っ張っていた。
「チームに必要なところで活躍したいです。例えば、3ポイントシュートが足りなかったらシュートを打ったり、リバウンドが足りていなかったら率先して獲りに行く。オールラウンドプレーヤーになりたいですね」
Bリーグでのプレーを願いつつ、エンフタイワンのプレースタイルはモンゴルで5人制以上に力を入れ、世界に通用する3×3でも開花しそうだ。
B.革新の申し子たち〜ドラフト・エイジ
【前編】 https://bbspirits.com/school/c24120401bdr/
【中編】 https://bbspirits.com/school/c24121201dag/
【後編】 https://bbspirits.com/school/c24121901kak/
文・写真 泉誠一