良くも悪くも課題は数字に表れる。3ポイントシュート成功率は46.2%。素晴らしい数字だが、5試合での試投数が13本(成功6本)であり、現代バスケでは倍以上のチャンスを作りたい。手応えを感じるアシストは、23本(平均4.6本)で中央大学 #15 坂口大和とともに関東大学新人戦のトップに立った。成長した姿を見せる新人インカレであり、地元北海道で試合をするのは「大学に入ってからはじめてのこと。家族やお世話になった方々にしっかりと良いプレーを見せられるようにしたいです。関東大学新人戦では悔しい思いをしたので、新人インカレでは日本一を獲れるようにがんばりたいです」とたった1チームしか得られない称号をつかみにいく。
山田の母は、元シャンソン化粧品シャンソンVマジックのポイントガードだったのは有名な話。渡邊雄太や富永啓生も父とともに、トップリーグで培った母の遺伝子もまた今の活躍の礎になっている。新人インカレは女子も同時開催され、現在行われているFIBA U18女子アジアカップメンバーなど楽しみな選手は多い。
Bリーグは2026年より構造改革を行い、新たにドラフトが導入される。2年後に4年生となる現2年生たちの中には、昨年のFIBA U19ワールドカップへ出場し、小澤飛悠(日本体育大学)や武藤俊太朗(明治大学)は日本代表ディベロップメントキャンプに招集され、早くもトム・ホーバスヘッドコーチの練習に参加。大学4年生まで網羅する学生選抜やBリーガーも含めた22歳以下の日本代表にも、2年生から多くの選手が選出される黄金世代だ。
山田も昨年の男子U19日本代表に候補選手として名前が挙がったが、最終メンバーには残れなかった。その後、日の丸を背負うチャンスは訪れず、「まだまだ厳しいと思っています。その中でも大型ガードは少ないので、自分が何でもできるポイントガードとして、もっと上のレベルへ行ければ上位指名もあるかなと思っているので、ドラフトは結構意識しています」と未来へ向けてモチベーションは高く、北の大地からその名を轟かせる。
文・写真 泉誠一