「3番ポジション(スモールフォワード)の選手も守れるようになることを目標にしていました。スイッチしても守れるようになって、やっぱり仲間たちに信用して欲しかったという思いが強かったです。だからこそ、シューターでもセンターでも守れるように意識していました」
196cmの #13 金近廉がスターターとして、ディフェンスではビッグマンとマッチアップしていたインカレ。「あまりうまくいってなかったときに、ディフェンスでは経験がある大智さんがずっとアドバイスをしてくれていました」。金近にとっても、真剣勝負の日本一決定戦は1試合毎に成長する機会となった。
「準々決勝の中央大学戦は、後半からディフェンスのシステムを少し変えたのですが、そこでも大智さんが先に出て良い見本を見せてくれました。それがうまくハマって、ディフェンスで止めることができました。準決勝(日本大学戦)でも(コンゴロー)デイビッドのところの押さえ方を、試合前も試合中もアドバイスしてくれました。ずっと思っていましたが、インカレになってやっぱり大智さんを含めた4年生の力っていうのはすごいなって今は感じています」
ディフェンスに関して、「ビッグマンキャンプでの経験が一番大きかった」という小玉は、小中学生時代にしっかりと基礎を叩き込まれた。技術だけではなく、小学生が1人しかおらず、一番小さい中でもがき苦しんだ経験が活かされている。そのベースがあったからこそ、小さくても開花できた。
「東海大学では玄さんや阿蓮さん、サドさん(佐土原)などと練習でマッチアップします。今までの先輩たちは大学の中でもレベルが高く、その中でどうプレーすれば良いかをいっぱい考えてきました。玄さんら先輩たちにも、めっちゃアドバイスをもらいました。ビッグマンだけではなく、颯太さんも気づいたことはたくさん教えてくれました。今までの経験とそのアドバイスがあったから、今の自分があるのかなと思います」
後編:「バスケが大好きだからこそ、もっとまわりも巻き込んでいきたい」へ続く
文・写真 泉誠一