10月22日(土)、ホームゲームに2,002人を集客した東海大学は、その応援に背中を押されるように73-71で大東文化大学との接戦を制した。同じ日に行われたB2各ゲームの入場数よりも多い。翌日も1,301人を集め、国士舘大学に98-74で勝利。多くのOBが集まる機会でもあり、今節は土曜日にBリーグの戦いを終えたシーホース三河の西田優大が後輩たちの応援に駆け付け、3兄弟(#16 公陽、#18 陽成)が揃った。
会場前にはスポンサーブースやフードトラックが設置され、移動式ゴールでバスケ体験ができ、Tシャツなどグッズ販売も盛況だった。試合前には両校の校歌が流れ、試合中はエレクトーンの生演奏で盛り上げる。小田急電鉄がスポンサードし、最寄りの東海大学前駅だけではなく、ターミナル駅にもポスターを掲出。ホームゲーム開催日は特急ロマンスカーが臨時停車した。利便性だけではなく、普段とは違って東海大学前駅に停車することで「何があるのだろう?」と、温泉街へ向かう方々に思わせるだけでも大きなアピールとなる。地域密着型大学チームとして日頃からクリニックを行っており、子どもたちや家族連れの姿が多かった。秋は文化祭の季節でもあり、学内イベントに組み込むことでさらなる集客につながるポテンシャルを感じられた。
序盤こそ黒星を重ねたが、13連勝で猛追する東海大学は17勝4敗で現在2位。1ゲーム差で1位の白鷗大学(18勝3敗)の背中をつかむ。しかし、下を見れば同じく1ゲーム差で専修大学、大東文化大学、日本大学(いずれも16勝5敗)が迫る混戦状態。「がけっぷち」を合い言葉に、関東大学オータムリーグ連覇へ向けて負けられない戦いもあと5試合しかない。
大東文化大学に勝利したが、唯一の2mある#10 張正亮(4年)がケガで戦線離脱。国士舘大学戦で先発を任されたのは、1年生の#23 君座武志。アウトサイドでプレーする#24 松崎裕樹(192cm)と#13 金近廉(196cm)よりも低い188cmだが、パワーフォワードのルーキーが抜擢された。22点を挙げ、代役としては上出来な活躍を見せる。
入学してまだ半年、技術もフィジカルも伸びしろしかない。通用したオフェンスに関して、「高校の恩師である千村(隆)先生に教えてもらったゴール下でのステップや体の使い方は、大学に入ってからも非常に役立っています」と宇都宮工業高校で培った技術を活かす。関東大学1部リーグには留学生をはじめ、2mを超える選手が多い。高校時代はなかなか経験できなかった大きな相手に対するディフェンスでは、「まだまだ修正すべきところやできてないところがあります。でも、練習の中で正亮さんや金近さんなど大きな選手とマッチアップできていることで、試合中にブロックされないためにどうすれば良いかなど、日頃の練習から自分なりに少しずつ工夫しています」という君座は大学で学んだプレーを発揮し、成長した姿を見せる。