ディフェンスとリーダーシップで全員バスケ
8月20日に開幕した関東大学オータムリーグは1ヶ月も経たぬ間に早くも10試合を超え、ハイペースで進められている。昨シーズンのオータムリーグを制した東海大学の10戦目は、2部から昇格した国士舘大学に92-65で勝利し、6勝目を挙げた。
27点差で圧倒した試合を振り返る#16 西田公陽(3年)は開口一番、「リバウンドを取られたり、相手に簡単にレイアップから失点する場面もありました」と前半の反省点を指摘する。修正した後半は、「第3クォーターの途中からリバウンドを取ることができ、ディフェンスからしっかりブレイクを出せたことで点差をつけて勝つことができました」。
この試合こそ、強い東海大学が見られた。だが、4年前にフリーペーパー時代の弊スピリッツの表紙を飾ったスター軍団だった4年生たちがごっそり抜けた影響は大きく、今シーズンは苦しい試合も少なくはない。「特別に点を取るような選手が今年はいない中で、しっかり全員で得点を取っていくことを意識して取り組んでいます。点が取れなくても、相手に点を取られなければ勝つこともできます」と西田は言うように、ディフェンスからガマンの戦いの中で勝利をつかんできた。
相手に対して、しっかりと構えてディフェンスするためにもオフェンスの終わり方が大事になる。西田が言う「良いオフェンスは、良いディフェンスから生まれるものです」という姿が国士舘大学戦では見られた。
「それができていたことでトランジションから得点でき、ドライブに行けたプレーも今日は何本もありました。オフェンス時はしっかりシュートで終わることも大事であり、ディフェンスからオフェンスにつなげられるように今後も意識していきたいです」
突出したスコアラーや大きな選手はいないが、「声をかけることは誰がやっても良いし、気付いた人がやれば良いです」という西田をはじめ、全員がリーダーシップを執れている。1年生の#23 君座武志も積極的に声をかけていた。ディフェンスこそコミュニケーションが大事であり、そこができているからこそ大きく崩れないのが今シーズンの東海大学の強みと言える。
刺激し合う西田ブラザーズ
東海大学は、西田兄弟がシューターのポジションをシェアする。ひとつ下の弟・#18 陽成(2年)とはバスケをはじめた頃から同じチームで一緒にプレーしてきたので「通じ合うものがあります。弟の持ち味でもある3ポイントシュートを決めてくれれば本当にうれしいので、もっと積極的に打って行って欲しいです」という兄は、ベンチで立ち上がってその活躍を喜んでいた。