積極的に、楽しんでプレーする青山学院大学
残り2週となった関東大学バスケットボール1部リーグだが、17勝1敗(10月27日現在)で早々に大東文化大学が優勝を決めた。現時点においてチャンピオンから唯一、勝ち星を挙げた青山学院大学が2位(12勝5敗)に浮上。しかし、12勝で4チーム(東海大学、筑波大学、専修大学)が並ぶ混戦状態であり、クライマックスへと向かっていく。
「初戦ということもあり、僕らの気持ちも高まっていたし、チームとしての雰囲気もすごく良かったです」と、開幕戦で21点を挙げた納見悠仁は振り返る。楽しんでプレーした青山学院大学が72-63で大東文化大学を破り、リーグ戦が幕を開けた。しかし、その後は2勝3敗と負けが先行する。日本体育大学、早稲田大学に連敗したあと、キャプテンの納見はチームメイトを集めてミーティングを開いた。
「オフの時期から今までの良い状態だったときをもう一度イメージし、一人ひとりが考え直して、もう一回チームとして戦おう」と結束力を高めて臨んだ当時首位の専修大学戦は、93-67で完勝した。
「そこからチームとして変わることができました。東海大学(68-57)を倒せたことで自力がついたとも感じました。これまでは層の薄さが難点でしたが、代わって入るメンバーががんばれるようになったことが大きな収穫であり、成長している点です」
開幕戦のような良い雰囲気が戻り、選手それぞれが積極的にプレーしながらチームで戦えている。今シーズンのテーマとして掲げていたそのスタイルが開花したことで、専修大学戦からこれまで10勝2敗。大東文化大学にリベンジされ、白鷗大学との接戦を落としたが、直近の神奈川大学戦で納見は30点を挙げる活躍でチームを引っ張る。
「それほど声をかけるタイプではない」というのがこれまでの納見だが、4年生となり、キャプテンを任されたことで少し意識が変わった。
「試合中や練習でも声をかけるようになったし、そこは意識するようになりました。ミスしても『大丈夫だ』とか、シュートを外しても『どんどん打って行け』という声かけは昨年に比べてだいぶ変わりました。ディフェンスの部分では、プレーで見せるところもより強くなっています」
余裕を持ってプレーできていることも、「コミュニケーションが取れるようになったことにつながっています」とリーダーシップを発揮する。
高校時代から見てきた納見だが、相変わらずバスケセンスは目を見張るものがある。4年生となった今、さらに磨きがかかっていた。