4年生にとってはこれがラストシーズンとなる。リーグ戦は2部での戦いになったが、昇格を決めればそのままインカレに出場できるルールに変わった。昨シーズンは降格した時点で4年生を引退させてしまった悔しさを知っているからこそ、モチベーションは高い。「チームの雰囲気が良くなっていると感じていますし、見ている人たちからも同じような意見が聞かれることが多いです」と平良は感じている。池内ヘッドコーチは選手主体でチームを作るスタイルであり、「自分たちで練習を疎かにしてしまうと、試合の入り方もソフトになってしまうのが欠点です」という平良が、率先して良い雰囲気を作ってきた。悔しい2部での戦いではあるが、その中でも選手主体で強くする拓殖大学の伝統をしっかりと継承している。
チームの成長を考えながら、自分の成長につなげたい
先発で起用されている平良は「すごくうれしいですし、キャプテンを任されていることも本当に感謝しています」と充実したシーズンを送っている。2014年、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)らとともに、U17ワールドカップに出場したメンバーであり、今後はプロも見据えている。
「今は自分のことよりも、このチームのためにどうプレーしていくかを一番に考えていかなければならないです。そうすることで、自分の成長にもつながると思っています。これからもインカレでの勝利を目指して、チームの成長を考えながら、自分の成長につなげていきたいです」
1部昇格を決めた拓殖大学だが混戦が続く2部リーグであり、残り1枠の自動昇格や2枠しかない入替戦を目指して負けられない相手に対し、タフな戦いが続く。今週末は3位に浮上した明星大学でのアウェーゲームが待っている。
■2部リーグ順位表(10月23日現在)
1位 拓殖大学(16勝1敗)
2位 中央大学(13勝4敗)
────── 自動昇格 ────────
3位 明星大学(10勝7敗)
4位 関東学院大学(10勝7敗)
────── △入替戦 ────────
5位 東洋大学(9勝8敗)
6位 国士舘大学(9勝8敗)
7位 江戸川大学(8勝9敗)
8位 駒澤大学(8勝9敗)
────── ▼入替戦 ────────
9位 順天堂大学(7勝10敗)
10位 上武大学(6勝10敗)
────── 自動降格 ────────
11位 慶應義塾大学(5勝12敗)
12位 山梨学院大学(0勝16敗)
文・写真 泉誠一