全員リバウンドでたぐり寄せた初優勝
もう一つ、徹底してきたのがリバウンドである。210cmのディオップの存在は大きく、決勝では11本を奪った。チームリバウンド数は52-40であり、ディオップ分を差し引いても筑波大学を上回っている。特筆すべきは、コートに立った全ての選手にリバウンドが記録されていたことだ。星野がファウルトラブルに陥り、#23荒谷裕秀(3年)もケガのためにコートを去ったあと、代役を任されたのは#29小島基嵩(2年)だった。今大会はじめて起用され、「急に出番が来たので緊張しました」と明かしている。網野ヘッドコーチは「頭は真っ白だったはずなので、とにかくディフェンスとリバウンドだけがんばれ」と送り出し、その期待に応えてくれた。スタッツにはディフェンスリバウンド1本しか記されていないが、ボールを弾いてチームリバウンドに貢献した場面もあり、しっかりとつないでくれた。
小島をはじめ、ベンチ層がたくましくなっている。「角田(太輝/2年)や(関屋)心(1年)にとっては今大会がデビュー戦となったが思い切ってプレーし、よくやってくれました。3年生の板橋(真平)もそうです」と網野ヘッドコーチが選手を信じ、チーム一丸となって戦うことができた。
はじめて頂点に立ったことで自信を得た。同時に、これから先は追われる立場にもなる。「優勝はしましたが、東海は西田(優大)君、専修は盛實(海翔)君が今回はいなかったので、リーグ戦は全然油断できません。昨年、筑波は優勝しましたが、リーグ戦では4位だったので全然分からない。もう一回気を引き締めてリーグ戦、インカレに向けてがんばっていきたいです」と三浦は浮き足立つことなく、次なる頂点を目指す。
スプリングトーナメント最終結果
優 勝:白鷗大学(初)
準優勝:筑波大学
第3位:大東文化大学
第4位:専修大学
第5位:日本体育大学
第6位:東海大学
第7位:拓殖大学
第8位:日本大学
最優秀選手賞:前田怜緒(白鷗大学4年)
敢闘賞:増田啓介(筑波大学4年)
優秀選手賞
中川綸(白鷗大学4年)
山口颯斗(筑波大学3年)
ディオップマム・シェッハイブラヒマ(白鷗大学4年)
中村浩陸(大東大学4年)
アブフィリップ(専修大学4年)
得点王:多田武史(拓殖大学4年)89得点
3P王:多田武史(拓殖大学4年)18本
リバウンド王:シェイク・ケイタ(日本大学3年)62本
アシスト王:大浦颯太(日本体育大学4年)18本
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部