「あの日、自分と浅井(修伍/筑波大学 #7)の足が第3クォーターに痙ってしまい、不完全なまま終わってしまいました。良い試合だったとは思いますが、自分たちの中では勝てた試合だったと思う…」(中田嵩基)
「あの悔しさは本当に忘れることはできない。もしウインターカップに出られていれば、今ないものを得ることができたかもしれない…」(土家大輝)
『やりやすい』環境で本領発揮
昨年11月3日、3年生にとっては最後の全国大会となる「SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」への出場権を懸けた福岡県予選が行われた。決勝に進んだのは福岡第一高校と福岡大学附属大濠高校。いずれも日本屈指の強豪校である。近年はどちらかが夏のインターハイ決勝に進み、自動的にウインターカップへの出場権が与えられたことで、必然的に福岡県は2枠用意されていた。しかし、昨年は新潟県の開志国際高校が初優勝を遂げ、準優勝は愛知県の中部大学第一高校だったために福岡県代表の1枠を争わなければならなかった。熱戦の末、79-71で福岡第一高校が出場権を勝ち獲り、そのまま日本一へと駆け上った。不完全燃焼のまま引退を余儀なくされた福岡大学附属大濠高校の3年生たちは新天地へと巣立ち、大学バスケで早くも輝きを放っている。
早稲田大学のスタメンガードとして堂々とチームを勝利へと引っ張っているのが土家大輝だ。「先輩たちや吉岡(修平)ヘッドコーチらスタッフからも『お前がやれ』『もっとアタックして思いっきりプレーしろ』と背中を押してくれます。自分の役割さえ全うすれば先輩たちがついているのですごくやりやすいです」と話すように、高校時代と変わらぬリーダーシップを早くも発揮している。