2年ぶりにNBA傘下のGリーグ、テキサス・レジェンズでプレーする馬場雄大。現地11月27日に行われたグリーンズボロ・スウォーム戦に勝利し、6勝2敗でサウスディヴィジョン2位につける。2年前と比較し、プレータイムは平均19.6分から31.5分に増え、得点は6.3点から12.5点へと倍増させた(11月29日現在)。
二桁得点が続く中、唯一2点に終わった11月13日のバーミンガム・スクアドロン戦。しかし、ジョージ・ガラノプロスヘッドコーチは「思ったようなプレーさえしてくれればチームに貢献できる」と馬場を信頼し、続く5戦目のメンフィス・ハッスル戦から先発で起用。「すごく良いコンディションでプレーできている」という馬場は、心身ともに充実して臨めている。「今のチームでプレーしていることがすごく楽しい。NBAのことを考えすぎず、そこに執着しないことが最大限の可能性を引き出せる」と無欲に、貪欲に海外での3シーズン目を謳歌する。2年前のテキサス、昨シーズンのオーストラリアNBLのメルボルン・ユナイテッドを経て、海外で生き抜く術を磨いてきたことで、「よりバスケに集中できるようになった」ことも好調の要因だ。
現在行われているGリーグはBリーグと同じように、同一チームとの2連戦が行われている。2点に終わったバーミンガム戦以外、2試合目に得点を伸ばしており、「もちろんバック・トゥ・バック(連戦)は大変というイメージがあるけど、1試合目に見えた課題を修正したり、良かった部分を伸ばしたりすることもできる。毎試合スカウティングしながら準備することは、Bリーグのときから心がけていたので、心の準備の仕方や体のケアの部分ではその経験が生きているのかな」と力を発揮できている。
NBAを目指すマイナーリーグであるGリーグは、日々トライアウトな環境と言える。ゆえに、選手たちはアピールしなければならず、自ずとセルフィッシュなプレーが目立つチームも多い。馬場がいた2年前も同じであり、過去には富樫勇樹もテキサスでは思うようなプレーができずに悔しい思いをしてきた。逆に、渡邊雄太が2WAYプレーヤーとして活躍したメンフィスは希有な存在であり、チームで戦っていたことで彼自身を成長させてくれた。
2年ぶりに戻ってきたテキサスは、「チームプレーを意識したバスケットスタイルができている。それを意識して取り組もうとしているチームメイトなので、本当に今は環境に恵まれている」という変貌を遂げたことで、馬場の持ち味を引き出していた。