8月30日のラウンド8を以て、3X3.EXE PREMIER女子カテゴリーのレギュラーシーズンは幕を閉じた。9月末のプレーオフに国内1位で駒を進めるのは、新規参入のUENOHARA SUNRISE.EXE(以下、UENOHARA)に決定。個人4連覇を懸けて臨む吉武忍と八木希沙の存在が、このチームの強みであることは確かだ。
しかしながら、UENOHARAには遠藤桐がいることも忘れてはならない。これまでも3X3日本選手権に出場していた遠藤は、3X3.EXE PREMIERでのプレーは今シーズンが初めてだったが、アイシンで6シーズンプレーした元Wリーガーの実力を遺憾なく発揮。総得点ではチームメートの吉武を上回り、FLOWLISH GUNMA.EXE(以下、GUNMA)・髙橋芙由子に次ぐ2位にランクインした。
この日も遠藤はアグレッシブにプレーし、チームはラウンド制覇。ただ、遠藤自身は決勝の試合中に脚をつってしまい、自身がinゼリー ENERGY賞に選ばれた表彰式もコート外で横になった状態で見届けなければならなかった。予選グループでSANJO BEATERS.EXEに1点差で敗れ、準決勝もTAITO OWLS.EXEにオーバータイムに持ち込まれたことから、決して満足できる内容ではなかったというが、それでも勝ちきれたことを遠藤は素直に喜んだ。
「今日の4試合の中で全部が上手くいってたわけでもなくて、特に準決勝の後は『このまま決勝にいって大丈夫なのかな』という不安もあったんですけど、最後は試合前に『泥臭いことを頑張ろう』ってみんなで言ってて、戦略というよりは気持ちの部分で戦おうと決めてました。私は最後ああいうことになっちゃったんですけど、他のメンバーがめっちゃ頑張ってくれて、すごく嬉しい優勝でした」
この日の結果次第では3位となってプレーオフを逃す可能性もあった。プレーオフの切符を自力でたぐり寄せたことが、チームにとっては一番のプラス材料だと遠藤は感じている。
「とりあえず最高の形でプレーオフにつなげられたのかなって思います。ここ最近はラウンド優勝を逃してたし、先週(ラウンド7)は予選で負けてしまって、ちょっと落ち込んだというか、あまり上手くいってないなというのが目に見えてたので、その分今日は締めくくりとして良かったと思います」
遠藤がUENOHARAの一員となったのは、Wリーグ引退後に3年間過ごしていた鹿児島から関東へ転勤となったことが契機。その3年の間に3X3を始めて以来、大きなリーグで戦うことは思い描いていたという。
「関東のほうではこのプレミアとかたくさんの大会がある中で、ずっと憧れはあったので、関東に移ることがあったら絶対にやるって決めてました。5人制を離れるときは『やりきった』という気持ちで引退したつもりだったけど、3X3に出会って、5人制とは別物の競技としてすごく魅力を感じたので、やっぱりもっとバスケやりたいなって。たまたま忍さんといろいろ話をした中で誘ってもらって、忍さんや八木さんと一緒にバスケがしたくてこのチームに入りました」