「テオドール選手のところの1点が嫌だったので、そこを割り切ってどう守るかを対策して臨みましたが、シュート前のムダなファウルをしてしまいました。齊藤洋介選手に対する戦術も組んでいたのですが、相手も対応してきたのはさすがです」
アグレッシブなディフェンスは、紙一重の戦いでもあった。結果は20-22のKO負けだったが、「全員が脚を使ってプレーできるのがチームの強み。それをBREX相手にも一試合通してできたところは自信になりました」と大野は前を向く。2ポイントシュートとアジリティで高さに対抗するRHINOS。高さのミスマッチを突くことで「日本人選手だけのチームでも、勝てるチャンスがあるのが3×3の魅力です」と言うとおり、おもしろい試合を見せてくれた。
続くIKEBUKURO DROPS.EXE(以下DROPS)戦も、なぜかアウェーの戦いとなる。MCにとって縁ある池袋とのことで、DROPSに肩入れ。リードしていたRHINOSだが、会場内の空気が変わると劣勢を強いられ、19-21で逆転負けし、このラウンドは2連敗に終わった。3×3.EXE PREMIER 2024シーズンも佳境に入っており、各カンファレンスから上位7チームがプレーオフへ進む。昨シーズンは8位でプレーオフへ進めなかったが、7ラウンドを消化したRHINOSは現在7位。18チームで争う同カンファレンスの他チームは今週末にも試合があり、同じく6勝の4チームの結果次第で順位が入れ替わる。
「BREXを相手にも互角に戦えたことは、絶対に次につながる戦いができました。次の最終ラウンドではSIMONと同じグループであり、外国籍選手がいるチームです。しっかり対策を練って絶対にSIMONを喰って、プレーオフに進むことを本気で目指してがんばっていきます」
8月31日(土)の最終ラウンドはSIMON.EXEと、今回敗れたIKEBUKURO DROPS.EXEとふたたび予選グループで対戦する。会場は横浜赤レンガ倉庫であり、SIMONが誘致したホームゲーム開催。RHINOSにとっては次もアウェーでの戦いとなるが、宇都宮でも何度も手にした勝つチャンスを今度こそ離してはならない。
身長差に関係なく勝つチャンスがある3x3の魅力(後編)へ続く
文・写真 泉誠一