結果を求める意識がつながるバスケと仕事
2017年、関東大学オータム2部リーグで2位となった神奈川大学が、初の1部昇格を決めた。そのときのキャプテンだった阿達隼人が、3×3.EXE PREMIER開幕戦のコートに立っていた。取材を申し込むと「うわっ、大学以来だ」と驚いていたが、こちらも同じ。これまでも3×3に参戦していた阿達だが、今シーズンは首都圏を離れ、IRISPARTNERS AICHI.EXEへ移籍。「転勤で愛知県へ移りました」と明かす。新たな地でも打ち込めるチーム探しに一肌脱いだのは、地元神奈川の先輩だった。「顔が広い方で、わざわざ名古屋まで来てもらって紹介していただき、そのまま練習に参加させてもらった」のがIRISPARTNERS AICHI.EXEである。
神奈川大学卒業後、仕事をしながら横浜ギガスピリッツに所属し、地域リーグで6年プレー。5人制とともに、3×3の両方で活躍の場を広げてきた。学生を卒業すると、バスケをする環境が極端に減ってしまうケースも少なくない。その鬱憤を晴らす場として期待されるのが3×3であり、「5人制とはまた違った楽しさがあり、僕がこのスポーツがすごく楽しいなと思っています」と阿達は歓迎し、熱くなれる場所に巡り会えた。Bリーグを終えた選手だけではなく、学生バスケのトップで活躍していた選手たちのその後を追いかけられるのが楽しい。IRISPARTNERS AICHI.EXEも、その経歴を持つ選手ばかりである。
3×3.EXE PREMIERはプロリーグであり、バスケで生計を立てられる選手も増えつつある。一方、働きながら参戦する選手もまだまだ多い。それでも街中にコートを設営し、道行く人たちの足を止めるだけのパフォーマンスを発揮。営業職の阿達の場合、「忙しい中でも隙間時間を見つけて平日も練習をしたり、体を作ったりしています。基本土日休みなので、週末は練習や試合に参加し、もうバスケ三昧ですね」と両立を図る。バスケは仕事にも好影響を与えてくれる。
「営業は実績が問われる職種です。スポーツも勝ってなんぼの世界なので、その意識がバスケと仕事にうまくつながっています」