「兄ちゃん(チヒロ)と中高の仲間と一緒に第1回ALLDAYに出たのが最初。でも、そのときからメンバーもそんなに変わってないんですよ。兄ちゃんと仲の良いやつらと一緒にSHUで6〜7年、そこからSUNDAY CREWでも同じくらいプレーしていました。今は、自分でストリートボールチームを立ち上げて、ちょうど2年。LIVE SDYという名で、DJ MIKOさんが太く短くという由来で名付けてくれました。先日はSOMECITYのWho’s Got Gameに出ましたが、YUKKEのチームに負けてしまいました」
ストリートボールに魅せられた学生時代を回想すれば、「当時の3on3は、何をして生活しているかも分からないような人がたくさんいました(笑)。ルールもファウルも全然整備されていなかったし、押し合いへし合いも当たり前」という環境で育くまれた生粋のストリートボーラーである。3×3.EXEのロスターで見れば、YOSK(齊藤洋介/UTSUNOMIYA BREX.EXE)、K-TA(鈴木慶太/TOKYO DIME.EXE)CHIHIRO(池田千尋/TACHIKAWA DICE.EXE)、DELA(小寺裕介/EPIC.EXE)、WORM(落合知也/ALPHAS.EXE)、仮エース(高橋亮介/LEOVISTA BB.EXE)など当時背中を追っていたLEGENDボーラーの名前を発見できた。YOSKから声をかけられたことで、秦はPROCESS.EXEでプレーするチャンスを勝ち獲った。
「3×3に本気で取り組んでいる選手はやっぱりカッコいい」
ルールや環境が整備された3×3に対し、ストリートボーラーの泰は「余計なことをしてくれたな」というのが第一印象だった。3×3.EXE誕生により「プロ」と肩書きをつける選手が一気に増えたことで、「ダセェーなって思ってしまった」そうだ。その昔、一緒にストリートでバスケをしていた先輩たちが、bjリーグでプロになったがそれだけでは生活できない状況を目の当たりにし、何かが違うとさえ思っていた。しかし、オリンピック種目になり、歴史を重ねてきた3×3シーンも変革期を迎えている。
「オリンピックや世界との戦いを目指す選手だけではなく、3×3.EXE PREMIERが好きで、3×3に本気で取り組んでいる選手はやっぱりカッコいい。そこは良かったのかなと思います。でも、まだまだ試合給だけで生活できているわけではないし、ここからなんじゃないですかね」