暖かくなりはじめたこの季節は、3人制バスケ「3×3」シーズン幕開けの合図だ。西日本を拠点に活動していた3×3 WESTが全国規模へと拡大し、バージョンアップして誕生した新リーグ「3×3 UNITED」が、4月8日・9日に鹿児島県のイオンタウン姶良で開幕する。南の鹿児島から北は群馬までを拠点とする15チームが参加。チャンピオンを決めるプレーオフは9月9日・10日にイオンモール岡山で開催され、優勝賞金とともに国際大会であるFIBA 3×3 Challengerへの出場権が与えられる。
3×3 UNITEDの代表理事を務めるのは、TRYHOOP OKAYAMAの比留木謙司氏。B3リーグのトライフープ岡山の指揮官として、プレーオフへ向けた忙しい中、記者会見に登壇。「より普及するため、この楽しさをもっともっと一般の方にも知ってもらいたい」と、3×3の第一人者の一人として意欲を見せる。
その会見の中で、比留木氏は2つの特色を強調した。ひとつは、一般社団法人として設立したリーグであること。「メディアや行政などステークホルダーをより巻き込めるように」という狙いがあり、普及と認知向上に重きを置く。企業が運営する民間リーグとの違いとして、「スポンサーの制約がほぼないに等しい。15チームがそれぞれホームゲームを運営し、演出だけではなく地元企業や自治体と一緒に盛り上がることができる」メリットを挙げた。もうひとつの特色として一般参加の前日予選を行い、優勝チームは翌日の本戦へ出場。地元で活躍するチームや選手の参加を促すとともに、ホームチームが地元に還元できる仕組みとなっている。
3つのエリアに分かれ、5つのレギュラーチームと先に挙げた前日予選を勝ち抜いたチームを加えて争われる。エリア別出場チームと、すでに決まっているスケジュールは以下の通りである。商業施設などオープンスペースで開催され、観戦無料。
■SOUTH + AREA
EXPLORERS KAGOOSHIMA:4月8日・9日【鹿児島県】イオンタウン姶良
B-LAB MIYAZAKI:5月27日・28日【宮崎県】生駒高原観光レクリエーションセンター
TRYHOOP OKAYAMA:【岡山県】日程・会場調整中
AICHI S.ONE:7月15日・16日【愛知県】犬山キャッスルパーキング
LAST ONE FUKUOKA:7月8日・22日【福岡県】ベイサイドプレイス博多
■CENTRAL AREA
KYOTO BB:7月1日・2日【京都府】サンガスタジアム
EPIC:7月8日・9日【兵庫県】アスコフットサルパークMAYA
KOBE DPRO:【兵庫県】日程・会場調整中
FUKUYAMA BATS:7月29日・30日【広島県】会場調整中
ZIGExN UPDATERS:9月2日・3日【京都府】会場調整中
■NORTH AREA
ORANGE ARROWS:7月15日・16日【三重県】会場調整中
MINAKAMI TOWN:【群馬県】日程・会場調整中
IRISPARTNERS AICHI:【愛知県】日程・会場調整中
TSV YOKKAICHI :【三重県】日程・会場調整中
NINJA AIRS:【滋賀県】日程・会場調整中
その昔、5人制では2つのリーグがあることを国際連盟から咎められ、日本は制裁を喰らった。しかし、東京オリンピックから新種目として採用された3×3は、いくつもリーグがあることで普及につながる。勝って得られる個人ポイントで競い合うためにも、試合する場は多い方が良い。また、現状はリーグをまたいで参戦することができ、いろんなチームや環境で対戦していくことが強化につながる。先週末に行われたアジアカップで男子日本代表は予選敗退したが、国内リーグを活性化させ、ポイントを稼ぐことで世界ランキングを押し上げることだってできる。複数のリーグに参加できることは、チームや選手にとっても活躍の場が広がる。
文 泉誠一