「周りからも『大丈夫か』とよく言われますが、こういうチャレンジができる選手もなかなかいないし、やり甲斐を感じながらやっています。とにかく越谷アルファーズに恩返ししたい想いが強いので、両方に良い影響を与えたいし、つらいとかキツいとは思わないですね。まだまだ成長できると毎日思えるし、やっぱりバスケットが大好きなので、楽しい毎日です」
運営側の海老原氏としても、今回越谷アルファーズがこうした動きを見せたことを「Bリーグのクラブの中に3×3のチームがあって、相互作用を生むことはベストケースだと思う」と歓迎。その中で、落合に対するリスペクトも忘れていない。
「この年齢になると昔のように体が動かないとか、アドバンテージだったものがなくなっていきますが、今でも海外ツアーをやるのはタフですよね。コロナ禍でさらにタフな状況の中、3×3は知らない国への移動も全部自分たちで手配するようなところが今でもある。それをずっと続けているのは、尊敬の念を込めて、言葉を選ばないで言うとバカですね(笑)。これはバカじゃないとできないことだし、打算的になっちゃうと選手としてはまずい。『まだやってんの』と言われるまでやり続けて、後輩たちを刺激してほしいですね」
何もかもが手探りの段階から3×3に携わってきた落合は、「バカなのは認めます(笑)」と言ってこれからも上を目指し続け、3×3.EXEのステージを土台に躍動を誓う。まずは、間近に控えるプレーオフでシーズン王者の座を勝ち取ることが目標。KANTOカンファレンスを制し、日本の42チーム全体でも最多のポイントを稼いだとあって落合の鼻息は荒く、「僕らが良いモデルケースとなるように背中を見せていきたい」と決意を示す。
そして海老原氏も、落合のような選手を1人でも多く輩出するために、世界を目指せる環境の整備に尽力し、誰にも世界に羽ばたくチャンスが与えられるリーグとしての魅力を発信していく。競技発展のカギを握る3×3.EXEの取り組みには今まで以上に注目していきたい。
ALPHAS.EXE 落合知也 × 3×3.EXEディレクター 海老原奨
先駆者たちが信じる3×3.EXEの存在価値と可能性
前編 https://bbspirits.com/other/3×3/3×22091401/
後編 https://bbspirits.com/other/3×3/3×22091501/
文 吉川哲彦
写真提供 3×3.EXE