オリンピックの火を絶やさず、次世代スター誕生を目指す「3×3.EXE PREMIER 2022」は5/28開幕（後編）

次世代的アーバンスポーツの追求

東京オリンピックを通じて、5人制バスケとは違った見せ方や競技性など3×3のアイデンティティーを強めていきたい、もっと若い選手に出てきて欲しいというFIBA（国際バスケットボール連盟）の意向を感じました。実際、それは若い選手に限定した大会の方が、ポイント設定も高くしている部分にも現れています。パリオリンピックへ向けて、各国はどんどん若い選手を出場させ、今後はそれが世界のトレンドになってくると思っています。

日本代表も大学生の富永啓生選手（現在21歳／ネブラスカ大学）や、女子もU23世界選手権で金メダルに輝いた馬瓜ステファニー選手（現在23歳）と山本麻衣選手（現在22歳）という若い力が活躍しました。10分間で争われる3×3はとてもアスレティックなスポーツなので、ベテランが持つフィジカルや経験値を、若い選手たちの身体能力で上回ることもできます。3×3で活躍した若き日本代表選手たちは、その後の5人制バスケでさらに輝きを放っています。我々としても、3×3が持つ利点や5人制バスケとの融合性をもっと全面に出し、認知度を上げていく必要があります。

オリンピックに出場したスケートボードやスノーボードの代表選手たちはみんな若く、楽しさを爆発させていた姿を見て、とてもうらやましく思いました。ピュアに楽しんでいるからこそ、その競技にのめり込んでおり、もう努力が努力ではなくなっているように見えました。楽しく、自分らしく表現しているからこそ強く、小さい頃から世界に出て活躍していることで仲間が世界中にいる状況が本当にうらやましいです。技が成功したら、敵味方関係なくみんな一緒にセレブレーションするあのノリは完全に次世代であり、僕らの考えはもう遅れてしまっています。しかし、3×3のカルチャーやアイデンティティーは、確実に共通する部分があります。次世代的なアーバンバスケとは何なのかを突き詰めていきながらブランディングしていくべきであり、それを広めていきたい思いが一層強くなっています。

これからやるべきこと、やりたいことは本当にたくさんあります。今まで選手として突っ走ってきた経験と3×3.EXE PREMIERが積み重ねてきた歴史があり、それぞれの良い部分を残しつつ、新しい世代や新しい社会へ向けてメッセージを伝えられるようにがんばっていきます。新しいことをするときや変化するときは、ある程度の拒絶反応があるものです。それを乗り越えていく過程も含めて素晴らしいストーリーが続いていると信じています。