前編:3×3発展のためにも「3×3.EXE PREMIERだからこそできることがいっぱいある」 より続く
3×3.EXE PREMIERのディレクターとなった海老原奨氏は38歳。2013年、はじめて国際大会に出場した3×3日本代表候補選手の一人である。当時、一緒に選ばれたのが鈴木慶太(TOKYO DIME.EXE)や、東京オリンピックに出場した落合知也(ALPHAS.EXE/越谷アルファーズ)だ。「まだまだバリバリ現役でプレーしており、もちろんずっとプレーし続けて欲しい」と一線を退いた海老原氏はエールを送る。10年以上前から3×3シーンを牽引してきた彼らが今もなお活躍し続けているという事実。東京オリンピックのトップ10チームの平均年齢を見れば男子は30.1歳、女子も28歳であり、10代が活躍する他のアーバンスポーツと比較すれば年齢層が高いと言える。海老原氏はプレミアを通じて、次世代スター誕生に着手しはじめた。
キーワードはオープン!若年層にも開かれたコンバイン
トップリーグや部活動を引退したあとも、プレーし続けられる文化を作り出したのは3×3やストリートボールの功績だと思っています。SOMECITYも3×3.EXE PREMIERもそうですが、そのプレーグラウンドが引退を延ばす場となり、もっと言ってしまえば引退がない。その一方で、新しい世代の流入が期待以上に追いついていないというのも事実です。コート上の王者は、まだまだ我々の世代が君臨できてしまっている状況です。
そこで、次世代に向けたスター創成にチャレンジすべく、これまでにない取り組みとして今年2月に「3×3.EXE PREMIER JAPAN COMBINE 2022」(以下コンバイン)を実施。最新の計測機器を使って選手個人のパフォーマンスを数値化し、実戦を想定したピックアップゲームを行ったトライアウトです。
コンバインのキーワードは「オープン」。オープン参加のトライアウトなので、誰でもチャレンジできる公平な場であり、特に若い選手が参加しやすいようにしました。3×3.EXE PREMIER自体がプロであり、そこに参加する選手たちの年齢層も高い。逆に、若い選手にとってみれば挑戦しにくく、ハードルが高く見えていた部分もあったかと思います。それを払拭するためにも、若い方にはどんどんチャレンジして欲しいというメッセージを打ち出したのがコンバインです。これまでのストーリーを決して忘れることなく、変化を恐れずにさらに良いストーリーにつなげていく。そこには多くの選択肢から3×3を自ら選び、その舞台を追い求める若い選手が必要です。