宇都宮ファイナルへの切符を懸けた最終戦に日本から2チームが参戦
来る11月2日・3日、宇都宮二荒山神社参道バンバ市民広場に『3×3(スリー・エックス・スリー)ワールドツアー ファイナル(以下ファイナル)』がやって来る。初日は朝10時から18時半過ぎまで予選ラウンドが続く。同日(11月2日)開催される宇都宮ブレックスのホームゲームは、3×3を堪能したあとでも十分間に合う19:25ティップオフ。バスケに熱い宇都宮だからこそ、11月最初のウィークエンドは3×3も、Bリーグも、餃子も満喫できる。
ファイナルとなる3×3世界No.1決定戦は12チームで争われる。4月のドーハ大会から世界各地でワールドツアーが開催され、今週末10月18日・19日のジッダ大会までの結果が反映される。すでに上位10チームは確定しており、ファイナルへの切符はあと2枚のみ。現時点で日本チームはランクインされておらず、最後のジッダ大会に出場する宇都宮ブレックス.EXEとTOKYO DIMEに期待するしかない。
20位の宇都宮ブレックス.EXEは51ポイント、29位のTOKYO DIMEは35ポイントであり、現在11位のローザンヌ(スイス)は125ポイント、12位のヴルバス(セルビア)も120ポイントとその差は大きい。しかし、この2チームはジッダ大会に参戦せず、ワールドツアーで優勝すれば100ポイントが加算される。他チームの結果次第ではあるが、一縷の望みは残っている。すでに開幕したBリーグだが、茨城ロボッツの小林大祐(宇都宮ブレックス.EXE)と越谷アルファーズの落合知也(TOKYO DIME)は継続参戦中だ。
ジッダ大会には16チームが出場する。日本よりも上位におり、ファイナル進出が決まっていないライバルは地元のジッダ(13位/100ポイント)とウランバートル MMC(17位/74ポイント)。その2チームを上回り、なおかつ上位チームを倒して奇跡を起こさなければならない。現在首位に立つリマンや3位のリーガ・ゲットーなど強豪が集う。日本の2チームを応援しながら、この試合の行方を追うことでファイナルが俄然おもしろくなる。FIBA 3×3のYouTubeチャンネルでLIVE配信される予定だ。
土壇場で1枠減らされたオリンピック開催国枠
今年3月、5人制と3人制(3×3)の男女とも開催国枠として、東京オリンピックへの出場権を得たとFIBAが発表した。しかし、その開催国枠についてFIBAがIOC(国際オリンピック委員会)へ最終確認をしたところ、土壇場で承認が得られずに3×3のみ男女合わせて1枠に減らされたのが10月3日のことである。
まもなく11月1日には、1年間かけて争ってきた国際ランキングによる上位4チーム(または3チーム+開催国)に対し、最初のオリンピックへの出場権が与えられる。10月16日時点での国際ランキングにおいて、日本の男子は8位、女子はU23日本代表がU23ワールドカップで優勝したが11位に留まっている。あと半月しかなく、11月2日に開催されるためにファイナルの結果も反映されず、ここから上位4チームに入るのは厳しいのが現状だ。
この状況になる前から日本代表とは別に、男子プロチームは精力的に国際大会に出場してきた。その経費は選手の自費またはチームが捻出しながら継続参戦したことで、世界ランキング8位に大きく貢献する。オリンピックには8チームしか出場できず、男子はオリンピック圏内にいる実力を示している。男女どちらが開催国枠を得るかは明確になっておらず、いずれかは来年開催が予定されているオリンピック選考会へ出場し、自らの手で切符を勝ち獲らなければならない。
そのためにも、ジッダ大会での宇都宮ブレックス.EXEとTOKYO DIMEの活躍に期待するとともに、日本開催となるファイナルを盛り上げるためにも勝利を願う。
文・写真 泉誠一